...我吭(のんど)の喝采を博するに足るを驗(ため)し得たれば...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...如上文人の作なほ未だ西歐の評壇に於ても今日の聲譽を博する事能はざりしが...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...地方では物価の安値ということが信用を博する唯一の手段であるけれども...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...こんなにまで反動主義者の世界的賞讃を博するようになったのでしょう? きっとそれは...
谷譲次 「踊る地平線」
...純粋な線条の踊りは一般観客にはさっぱり評価されないようである一方でレヴューのほうは大衆の喝采(かっさい)を博するのが通例であるらしい...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...大小方円の見さかいもつかないほどに頭が悪いおかげで大胆な実験をし大胆な理論を公にしその結果として百の間違いの内に一つ二つの真を見つけ出して学界に何がしかの貢献をしまた誤って大家の名を博する事さえある...
寺田寅彦 「科学者とあたま」
...われわれがしたくてたまらないが実際はなかなか容易にできないと思うような事をやって見せれば大衆の喝采を博するのだそうである...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...しからばすなわちなにゆえに平民主義はその全勝を今日に博するあたわざるか...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...固より華族の代表者として内外の信用を博するに足るは言ふを俟たざるのみならず彼れは日本華族の改革者として最も力を此に致たしつゝあるは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...猶ほ俳優が一に大向ふの喝采を博するの技術を尽すに似たるを取るべしとせば...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...顧ふに是れ自由党の党勢を拡張するに於て多少の成功を博するに足るの一手段たりしは疑ふ可からずと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...無智な世間の人気を博することと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...第一等の人気を博するほど...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ついには大川を凌(しの)ぐ盛名を博するに至ったのである...
浜尾四郎 「黄昏の告白」
...花色が黄色であるから園芸品として我日本へ輸入したら大いに喝采を博することでありましょう...
牧野富太郎 「植物記」
...非常の辛苦を要しながら存外に喝采(かっさい)を博すること能はざればその覚悟なかるべからず...
正岡子規 「俳諧大要」
...むしろかれはそのためになお賞讃を博するのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...尊敬と人望とを博することを心得ていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
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