...南無三(なむさん)してやられしと思ひしかども今更追ふても及びもせずと...
巌谷小波 「こがね丸」
...それより南にめぐれば...
大町桂月 「石田堤」
...南は起きあがりながら見のこした夢の跡を追うように前を見た...
田中貢太郎 「竇氏」
...ロンドンの西南に当り...
谷譲次 「踊る地平線」
...颯子ハ南禅寺ニ泊リ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...南は赤道をこえて印度洋に入り...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...周組南が現われた...
豊島与志雄 「自由人」
...「終末に及んで、分段同居の闇を照らす、これ、邪中の正」こう叫ぶと、身体を引いて「十方充満の諸天、赦させ給え」そう叫んだ刹那、牧は「南無、明王」人間の声とも思えぬ絶叫であった...
直木三十五 「南国太平記」
...冬の辛さがこゝで一度に取り返されるので此の南風の味を占めては迚ても職業がやめられぬといふ時節である...
長塚節 「芋掘り」
...明日(あした)まで置(お)いてくろうな」おつたは始終(しよつちう)笑顏(えがほ)を作(つく)つて居(ゐ)る處(ところ)へ南(みなみ)の女房(にようばう)は葱(ねぎ)を一束(ひとたば)藁(わら)でくるんだのを抱(かゝ)へて來(き)た...
長塚節 「土」
...さうして南(みなみ)の家(うち)は極(きは)めてぼんやりとして其(そ)の形態(けいたい)が現(あら)はれて又(また)隱(かく)れた...
長塚節 「土」
...其處から辰巳(たつみ)(東南)の方へ二尺五寸の鎌(かま)の柄の寸法で五十六だけ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...南え行くように善財に伝える...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...彼が始めて味った歓びといえばユエルゴアの森を馬で乗り通して山鳩のひそみ声とみどり葉をたたく南風の和らかい眠いそよぎを聞いた時であった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「髪あかきダフウト」
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森鴎外 「魚玄機」
...築泥(ついじ)の外を通って南へ急いだ...
森鴎外 「山椒大夫」
...それは南蛮の地では...
吉川英治 「江戸三国志」
...南側の堤上に立つ羽柴勢を狙い撃ちするあいだに...
吉川英治 「新書太閤記」
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