...卑怯な馬鹿な生き方はしたくない...
伊藤野枝 「日記より」
...なぜ面と向って私に仰いませんのでしょう……? 可哀そうに何の罪(つみ)咎(とが)もない悲哀(トリステサ)にお当りになるなんて! まあなんて卑怯な方なんでしょう」跛(びっこ)を曳(ひ)きつつ恐ろしそうに...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...卑怯なり曲者、うしろをみするとは、卑怯なり! とあとはおってきましたが、しかし将監はべつだん、侍たちをめざしているようでもありません...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...従って匿名批評というと一般に何か卑怯な覆面の切捨御免のことででもあるように考えられることになるのだが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...何も卑怯なためではなくて...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...その時卑怯な真似(まね)はしたくない...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕自身で僕の卑怯な意味を充分自覚していながら...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...あした欧州中に卑怯な嘘が知れ渡るでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...卑怯なる悪人のやうに猜疑の眼などをしばたゝきながら...
牧野信一 「剥製」
...彼は残忍な卑怯な手段を以て蘇格蘭(スコットランド)のゲエル人の勇士ナイシイとその二人の弟たちを殺した...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...その出発点よりして甚だしく卑怯なる智者の...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
...コンナ事にかけてはずいぶん思い切った卑怯な事をなさるものですから……まあ...
夢野久作 「少女地獄」
...自分自身で作る卑怯な傷の診察し方である...
夢野久作 「戦場」
...夜は却(かえ)って迷惑だ」「卑怯な事をするんじゃあんめえな」「俺も轟九蔵だ...
夢野久作 「二重心臓」
...卑怯な欺斬(だましぎ)り――前の敵に気を奪われている伝吉の脳天を狙って...
吉川英治 「剣難女難」
...卑怯な家臣がみな自分を脅迫するのだと聞いていたので...
吉川英治 「三国志」
...(卑怯な総帥(そうすい)...
吉川英治 「三国志」
...卑怯な言い遁(のが)れをしたならば...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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