...決してそれを卑しめるやうな事はしないと思ふよ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...それは人々の功利心を卑しめるに充分である...
ヴァレリイ 坂口安吾訳 「〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ」
...自ら卑しめる必要は全くないのである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...彼を卑しめることなく...
添田唖蝉坊 「乞はない乞食」
...『よくも俺はああまで自分を卑しめることができたもんだ……大事なものから身を振りもぎることがな!』と彼はわれとわが身に譴責の笞をあげはじめたが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...おれは癇癪(かんしゃく)を起こして喧嘩をおっぱじめる……かっとなったが最後――自分も自分の思想も卑しめるくらいがおちだ』そういう考えが彼の頭をかすめた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...つまりあの人を卑しめることになりはしないかってね――この質問が殉教者的なのです……僕にはどうもうまく言い現わせませんが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それは私が彼女を卑しめるような馬鹿を言ってしまったことを私に知らしめる視線だった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...身を卑しめることを意味したところから理解されるであろう...
三木清 「哲学入門」
...職業によって他人を卑しめるような習慣も暇もなかった...
山本周五郎 「雨あがる」
...研究したりする事を卑しめるために...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...劣ったものを卑しめる...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
...卑しめるのは人格に侮蔑を加えることであって...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
...震災前におけるごとく神経過敏と呼びあるいは書生論と卑しめるような愚かさを繰り返してはならぬ...
和辻哲郎 「地異印象記」
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