...半眼(はんがん)にして辿(たど)りゆくその胴腹(どうばら)の波だちに...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...半眼を開いて、照準をじっと覘(ねら)う...
海野十三 「不思議なる空間断層」
...仙吉は半眼を開き...
谷崎潤一郎 「少年」
...眼を半眼に開いているというより細めているという感じの...
豊島与志雄 「非情の愛」
...夢の中の私は、彼女の枕頭に坐って、酒の酔いに、上体をふらふらさせ、それでも、こそとの物音も立てず、眼は半眼に閉じ、いつまでも坐りつくしている...
豊島与志雄 「復讐」
...兵馬は寝たままで半眼を開いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...半眼に眼を閉ぢて禪定(ぜんぢやう)に入つたやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...眼を半眼に、首を伸ばして見せる平次です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...半眼をとじながら黙々然々(もくもくねんねん)としていたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...道益は半眼(はんがん)になって聞いていたが...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...七時半眼がさめる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...夜着の間から半眼を見開く時に見て...
牧野信一 「余話」
...この豪壮な仁王様は目を半眼に閉じ...
正岡容 「寄席」
...圓右の姿はなくてそこにションボリ青ざめた宗悦の霊のみが物凄い半眼を見ひらいていた...
正岡容 「我が圓朝研究」
...眼を半眼に開いて...
夢野久作 「怪夢」
...真紀子は半眼のままコップを手にとった...
横光利一 「旅愁」
...とじていた半眼をひらいて...
吉川英治 「私本太平記」
...「盗人(ぬすびと)よ」「ほ」半眼を閉じていた眼をみひらいて範宴はまたいった...
吉川英治 「親鸞」
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