...九 南岳フ氏と分れ、大磧を西北にさし、高山植物の茂れる急斜地を踏みわけ、二十分で手近き山稜、右に折るれば、槍の最南峰に当る絶嶮地、半ば以上登ると、錫杖の頭を並べたような兀々(こつこつ)した巉岩が数多(あまた)競い立っている...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...もはや半ば以上消化され...
海野十三 「恐しき通夜」
...農民階級が人口の半ば以上を占めてゐる國々では...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...斯る同じ状態を持續して其翌年も半ば以上を過した八月の末頃であつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...十一月もすでに半ば以上を過ぎても...
徳田秋声 「仮装人物」
...ところがコゼットの持っている百万の半ば以上の金は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...半ば以上無意識で...
中里介山 「大菩薩峠」
...その頭巾にこぼれた半ば以上の面を見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...迂闊(うかつ)にも半ば以上は極く気の付かぬ箇所で手の省かれた代物だったり...
中島敦 「南島譚」
...半ば以上宙に浮いて……ごらんのごとく...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...半ば以上窓が雪に埋まっているので薄暗く...
久生十蘭 「海豹島」
...南独逸の半ば以上を占め...
久生十蘭 「泡沫の記」
...その中指の頭が怪我か何かで半ば以上欠如していることが判る...
久生十蘭 「魔都」
...我国では自然の増殖力の半ば以上は発揮させられていない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...女はその生涯の半ば以上...
柳田国男 「木綿以前の事」
...此等の山影も今日は半ば以上雲に包まれて見えない...
吉江喬松 「山岳美觀」
...――それはその責任の半ば以上を...
吉川英治 「新書太閤記」
...徐々に大橋の半ば以上を踏み取り...
吉川英治 「新書太閤記」
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