...もとよりその間に密確なる区劃をなさんは無稽の業に属すといへども大体の状態は概(おおむ)ね此(かく)の如(ごと)きか...
津田左右吉 「史論の流行」
...学問の本山であるところの西洋の第一流の大家達の統括の下に開拓され発達させられた一つの明確な区劃内に限られた部門の中で...
寺田寅彦 「学位について」
...まざまざと現出せらるる明暗の区劃は...
豊島与志雄 「秋の気魄」
...一区劃をなしていましたので...
豊島与志雄 「食慾」
...この流派の常(つね)として極端に陰影の度を誇張した区劃の中に夜(よる)の小雨(こさめ)のいと蕭条(しめやか)に海棠(かいどう)の花弁(はなびら)を散す小庭の風情(ふぜい)を見せている等は...
永井荷風 「妾宅」
...美濃とはいっても飛騨谷の一区劃で...
中里介山 「大菩薩峠」
...ある区劃の中に薄ぼんやりと突ッ立っていたお蔭で加十まで丸裸にされ...
久生十蘭 「魔都」
...標榜し区劃しようとする働きである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...すべての都会にあるような混乱された一区劃で...
室生犀星 「幻影の都市」
...垣で囲った土地の区劃ということだったにしても...
柳田國男 「垣内の話」
...「名(みょう)」は荘園の小区劃の意味で...
柳田國男 「地名の研究」
...開墾地ではまたその内を区劃するための地名を必要とする...
柳田國男 「地名の研究」
...一つは枝郷・出村のごとき半独立体で他の一つは純然たる一村の区劃の字である...
柳田國男 「地名の研究」
...時としては家の周囲の一区劃の名にもなっていることあたかも千葉が郡の名となりまた県の名となったのも同じであった...
柳田國男 「地名の研究」
...「界」の字を用いたのは区劃の思想が幽(かす)かに伝わっていたためであろう...
柳田國男 「地名の研究」
...ちょうど家の内の炉のある区劃をナカヰまたはジャウヰと謂い...
柳田国男 「木綿以前の事」
...どうしてこの一区劃(くかく)のみに...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...こんどは町筋の区劃整理である...
山本周五郎 「半之助祝言」
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