...僕亦区々たる筆硯の間に委員諸公を責むるに先だち...
芥川龍之介 「文部省の仮名遣改定案について」
...『あいびき』の訳文の価値は人に由(よっ)て区々の議論があろうが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...天苟(いやしく)も吾が区々の悃誠(こんせい)を諒し給わば...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...いわんや区々たる世間の手続きをや...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...夫の自由党は一二の野心家の為めに操縦せられて区々たる目前の利害に制せらるゝが為めに...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...毎戸区々では大蔵省の計算上都合が悪いというので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...そもそも又わが現代の社会百般の事挙って悉く西洋の模倣にあらざるは無きが故に区々たる商品の如きは顧るに暇なしと云うに在る歟...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...区々たる一身をもって一国の淫婚(いんこん)を正そうとした...
中島敦 「弟子」
...しかしそこへ来ると意見が区々(まちまち)で...
夏目漱石 「明暗」
...区々たる政府に迫りてただちに不平を訴え...
福沢諭吉 「学者安心論」
...区々たる地位、片々たる財産、学理の前には何するものぞ...
穂積陳重 「法窓夜話」
...この点については専門家の意見が区々に別れて...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...毀誉の区々(まち/\)であつたのは怪むに足らない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ただ人間が彼等の存在に注意し始めた機会が区々(まちまち)であって...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...評議区々(まちまち)のうちに...
吉川英治 「上杉謙信」
...などと私語(しご)区々(まちまち)であったが...
吉川英治 「三国志」
...また物語本の記載もはなはだ区々である...
吉川英治 「随筆 新平家」
...遠く一ノ谷の断崖の上に出たという説など区々ですがね...
吉川英治 「随筆 新平家」
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