...一本の木の枯れることは極めて区々たる問題に過ぎない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...その重量の前には区々たる演技指導の巧拙などはけし飛んでしまうことさえある...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...評定区々(まちまち)な我々の肩を叩いて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...乾坤を覆載し宇宙に徹底し区々の俗情を超絶してしかして悠々として青天の上に飛揚す...
津田左右吉 「史論の流行」
...何ぞ区々防禦のみを言わんや...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...毎戸区々では大蔵省の計算上都合が悪いというので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...区々たる一身を潔うせんとして大倫を紊(みだ)るのは...
中島敦 「弟子」
...区々たる場所を超越した世界的の観念が潜んでいればこそ...
夏目漱石 「ケーベル先生の告別」
...係りの役人にも意見は区々(まちまち)でしたが...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...この点については専門家の意見が区々に別れて...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...後世これを解くにその説区々(まちまち)で...
南方熊楠 「十二支考」
...光の色についての報告は区々として一致を見ないが...
武者金吉 「地震なまず」
...ますます見方が区々(まちまち)で統一を保つことが困難なのです...
柳宗悦 「日本民藝館について」
...たゞ邸宅が折々移つた為に幾分か言ひ伝へが区々になつて居たのであるが...
柳田國男 「信濃桜の話」
...衣服も髪かたちも区々(まちまち)であったが...
山本周五郎 「其角と山賊と殿様」
...区々(まちまち)な暴議をそこで計っている様子だった...
吉川英治 「三国志」
...異論区々(まちまち)にもつれやすかった十人衆制度も...
吉川英治 「新書太閤記」
...遠く一ノ谷の断崖の上に出たという説など区々ですがね...
吉川英治 「随筆 新平家」
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