...あの折シヨペンハウエルが万亭(まんてい)の二階で流連(ゐつゞけ)をしてゐなかつたのは君に取つて勿怪(もつけ)の幸福(しあはせ)であつた...
薄田泣菫 「茶話」
...勿怪(もつけ)の幸福(しあはせ)であつた...
薄田泣菫 「茶話」
...お角にとっては勿怪(もっけ)の幸いであったらしく...
中里介山 「大菩薩峠」
...その頼まれごとを勿怪(もっけ)の幸いと立戻ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...裸松に味方する者の一人も出て来なかったことは勿怪(もっけ)の幸いでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...父にとってむしろ勿怪(もっけ)の幸いであらねばならぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...近頃にはない勿怪(もっけ)の幸いでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...勿怪(もっけ)の幸いと言えば言うものの...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの食べ頃な赤ん坊の肉体が忘れられていることだけが勿怪(もっけ)の幸い...
中里介山 「大菩薩峠」
...勿怪(もつけ)の幸ひといつた有樣でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――都合によっては鋸の目立ても教えたり」「それは勿怪(もっけ)の幸いというもの...
本庄陸男 「石狩川」
...いまや私にとつて勿怪の幸ひとしなければなるまい...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...愛(あい)ちやんの爲(ため)には勿怪(もツけ)の幸(さいはひ)...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...閭がためには勿怪(もっけ)の幸いであった...
森鴎外 「寒山拾得」
...こッちにとっちゃあ勿怪(もっけ)のしあわせ...
吉川英治 「大岡越前」
...勿怪(もっけ)な鎚(つち)の柄(え)と...
吉川英治 「私本太平記」
...勿怪(もっけ)の幸(さいわ)いともいうべきだ」「…………」「そうではないか」「はい」「お汝(こと)等...
吉川英治 「源頼朝」
...久しく伝家の物干竿(ものほしざお)に生血の磨(と)ぎを怠っていたところで――勿怪(もっけ)の倖(しあわ)せといいたいのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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