...父は捨てどころに困(こう)じて口の中に啣(ふく)んでいた梅干の種を勢いよくグーズベリーの繁みに放りなげた...
有島武郎 「親子」
...続いて『国民之友』を創刊して文名隆々天下を圧する勢いがあった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...ひどい勢いで空廻りをし...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...アパートには人が多勢いるからこっそり始末をつけにやって来るだろう...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...勢いにまかせて外形だおれに陥ることを避け...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...熊笹や雑木の勢いが夏期のように旺盛ではないし...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...「エミーラ! エミーラ! 君にはこんな無茶なことが! こんな無茶なことが……たとえ先生のお言い付けだとて受けられるかい!」と勢い込んで...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...身体を延して飛びついて行く左太郎の勢いに...
直木三十五 「南国太平記」
...やっぱり三百年の重しのかかった勢いでないことには...
中里介山 「大菩薩峠」
...すごい勢いで滑り落ちてくる「通り魔」には...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...実にあの娘さんの親達は失敬な厭(いや)な奴(やつ)だ」と彼は拳骨(げんこつ)でも振り廻しそうな勢いで云った...
夏目漱石 「行人」
...大した勢いだったが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...勢いと活気を獲得するのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...飛ぶ鳥を落す勢い...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...巨勢いふ...
森鴎外 「うたかたの記」
...なんで金吾がかくまでにすごい勢いで駆けだすのでしょうか...
吉川英治 「江戸三国志」
...「それ、玄徳を生捕れ」と馮習の首をあげた徐盛は、勢いを加えて、道を急いだ...
吉川英治 「三国志」
...西方の文化全体が勢いよく流れ込んで来た...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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