...彼は勃然と心の底から湧き出て来る憤りを押さへて...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...探険の興は勃然として湧起ってきたが...
永井荷風 「放水路」
...勃然として新鮮なる興味が荒涼たる原子野に湧き上がる...
永井隆 「長崎の鐘」
...今ここで勃然として気がついて...
中里介山 「大菩薩峠」
...ふざけるもいいかげんにしろ!勃然として怒りをなした米友が...
中里介山 「大菩薩峠」
...「無礼者! 貴様は水戸の百姓か」勃然として神尾主膳は脇差を抜いてしまったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...八」平次は勃然として起ち上りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八」平次は勃然として起(た)ち上がりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...勃然として振ひ起ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ふざけた事を」平次の反抗心は勃然として湧き起ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そこで勃然として床を蹴り...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...もとよりそれは養子で、殘つた嫁にめあはせようといふので、息子たちに懲りたから、こんどはただ丈夫一式で、字なんぞは讀めなくてもよいといふのが婿の資格條件だつたが――流石に嫁になつた娘の兄妹が、勃然と反對した...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...「言いたまえ!」「……」勃然とした怒りがこみ上げてきた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...勃然として怒(いか)つた...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...階(かい)を汚すなかれ!」勃然と叱った者がある...
吉川英治 「三国志」
...瑾がかさねて、「なぜですか」とたたみかけると、関羽は勃然と、髯(ひげ)の中から口を開き、「なぜかって、犬ころの子に、虎の娘を誰がやるかっ」と、吐き出すように云った...
吉川英治 「三国志」
...勃然と面色を変じ...
吉川英治 「三国志」
...それらを見て父の心には勃然として怒りの情が動きはしまいか...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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