...一方に失いしところを他方に補わんとする野心が勃然と頭を擡(もた)げて来る...
大隈重信 「選挙人に与う」
...勃然として頭を擡(もた)げるのではないかと思う...
大隈重信 「文明史上の一新紀元」
...350其斃るゝを憐めるアステロパュウス勃然と...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...近時に勃然としてその勢力を増長したる社会多数人民の利益と願欲との力あるがゆえなり」と...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...其勃然として一たび自席を起つや口を開けば惡罵百出...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...世態批判の興味の勃然として湧来るを禁じ得ない...
永井荷風 「申訳」
...勃然として新鮮なる興味が荒涼たる原子野に湧き上がる...
永井隆 「長崎の鐘」
...この時勃然として怒ったのです――何を怒ったのか...
中里介山 「大菩薩峠」
...今ここで勃然として気がついて...
中里介山 「大菩薩峠」
...「無礼者! 貴様は水戸の百姓か」勃然として神尾主膳は脇差を抜いてしまったのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...八」平次は勃然として起(た)ち上がりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そこで勃然として床を蹴り...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...もとよりそれは養子で、殘つた嫁にめあはせようといふので、息子たちに懲りたから、こんどはただ丈夫一式で、字なんぞは讀めなくてもよいといふのが婿の資格條件だつたが――流石に嫁になつた娘の兄妹が、勃然と反對した...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...」と真理探究の本能から勃然として新鮮な興味が湧き上る...
原民喜 「長崎の鐘」
...「言いたまえ!」「……」勃然とした怒りがこみ上げてきた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...勃然として起つて來る遺傳的な狂暴性を持つた彼であつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...S城の勢力は勃然と擡頭した...
横光利一 「静かなる羅列」
...階(かい)を汚すなかれ!」勃然と叱った者がある...
吉川英治 「三国志」
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