...単にプラスとマイナスに力瘤を入れることを忘れない取引の如きものである...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...しようもないところに力瘤(ちからこぶ)を入れ...
井上円了 「おばけの正体」
...蓬亭は力瘤の這入つた左の腕をウンと突き出して右の手に石のやうに固く丸めた手拭を握つてしつ/\と洗つてゐたが...
高濱虚子 「俳諧師」
...その何者であるかを突留めなければならない義務があるように力瘤(ちからこぶ)を入れたものもありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...むだな力瘤(ちからこぶ)を入れるばかりです...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで居て相手の方から折れて口を利かれると機先を制せられたやうで且つ自分が餘りに力瘤を入れ過ぎたことが妙に極りの惡いやうに感ぜられてこつちが却つて閉口して畢ふ...
長塚節 「教師」
...一年位大学を遅く出るということは一生のことを考えて見るとちっとも損にはならない」と妙に力瘤を入れて落第を礼讃された...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...すると大将二の腕へ力瘤を入れて...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...力瘤がぐるりぐるりと皮のなかで廻転(かいてん)する...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...あの薄情なお艶がペラペラ喋舌(しやべ)つた事ですから」「薄情な女が一番結構な證人になるわけだな」「お蔭でお神樂の清吉は馬鹿を見ますよ」ガラツ八は妙なところへ力瘤(ちからこぶ)を入れます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お勢」と小声ながらに力瘤(ちからこぶ)を込めて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...恰度握り拳(こぶし)大の力瘤がむつくりと盛りあがつてゐるではないか! あの事件では彼等も余程亢奮したと見へ...
牧野信一 「バラルダ物語」
...雪二郎の力瘤をつかんでみると...
牧野信一 「バラルダ物語」
...爛々たる焔の上に自慢の力瘤をあぶつた...
牧野信一 「武者窓日記」
...それは力瘤(ちからこぶ)の入れどころが相違せり...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
...自分の事のように力瘤(ちからこぶ)を入れて読み続けた...
夢野久作 「老巡査」
...力瘤(ちからこぶ)を入れていた...
吉川英治 「松のや露八」
...力瘤(ちからこぶ)を入れた両腕の先に握っていた――多くの眼が輝いていた...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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