...だんだんに力なく...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...力なく手を垂れる)ハアトむすめよ...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「心のゆくところ(一幕)」
...そうだろう」小雪は力なく肯いて見せる...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...ひくく力なく笑つた...
太宰治 「逆行」
...」馬場は右手を鼻の先で力なく振つて...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...わたのはみだした布団にくるまり、ボロボロの着物をまとい、力なく、ただぼんやりと横になっていた...
知里真志保 「生きているコタンの銅像」
...曾て之れが通過を計る爲に熱心の盡力なく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...話題のついでにはいつもこの世界地図が有力なくさびを成さないということはありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ひたすら自分が訓戒あるいは忠告を理解するの力なく...
新渡戸稲造 「自警録」
...柳(やなぎ)散り清水(しみず)かれ石ところところ秋の日の力なく散らばっている...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...へたへたとなる)茂兵衛 (力なくよろめき...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...かんぬきがけにダラリと力なく垂れさがって...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...力なくセセラ笑つて見た……...
牧野信一 「貧しき日録」
...力なく盃をさしてきた...
正岡容 「寄席」
...そこまで出て、かごをやとわば、更けぬうちに着くであろう――千世、留守居を、ようしていやれ」甚太郎もはや、思い止まらせることも出来ず、力なく、「さらば、お供をば致しましょう」ところが、隠れ家の、さびしい灯の下で、かかる場景が展開されつつあったとき、この、町並みからかけはなれた、隠宅むきの小家の、生け垣の外を、さきほどから、黒頭巾(くろずきん)、黒羽織(くろばおり)、茶じまの袴(はかま)に雪駄穿(せったば)きの、中年をすぎたようなからだつきの武家が一人、さっきから、足音をしのんで、ゆきつもどりつ、家内(なか)の容子を聴きすまそうとしていたのであった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...力なく首を振った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それを機(しお)に力なく起って...
吉川英治 「源頼朝」
...さ、お立ちなさい」脆(もろ)くも郁次郎は、両刀をすてて、力なく、蹌々(よろよろ)と立ち上がった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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