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石川啄木 「一握の砂」
...仏軍は遂に抵抗の実力なく...
石原莞爾 「最終戦争論」
...力なく向きをかえた...
梅崎春生 「桜島」
...覆面の怪塔王は力なくうなだれ...
海野十三 「怪塔王」
...力なく毛見(けみ)のすみたる田を眺(なが)め十月十一日 大崎会...
高浜虚子 「五百五十句」
...また力なく枕に頭を落した...
豊島与志雄 「反抗」
...いま室内にひとりで坐つて暮れゆくたましひの日かげをみつめるそのためいきはさびしくしてとどまる蠅のやうに力がないしづかに暮れてゆく春の夕日の中を私のいのちは力なくさまよひあるき私のいのちは窓の硝子にとどまりてたよりなき子供等のすすりなく唱歌をきいた...
萩原朔太郎 「青猫」
...すぐ脱出してください」フェンウィックはただ力なく見つめるばかりだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...横を向いて力なく呟いだ...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...力なく手の中の狐の耳を抱きしめていたが...
正岡容 「小説 圓朝」
...時流に耐える底力なく自棄(やけ)の生活を送っているうちにすッてんころりんと落伍してしまい...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...やがて力なく投げ出すように云った...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...ダラシなく涙を流す中年男……うす暗いところで開け放しにされている水道の栓……ドラッグの人形の奇妙な形と光り……その中に交(まじ)った生(う)ぶ毛だらけの実物標本……そのようなものが力なくつながり合い...
夢野久作 「江戸川乱歩氏に対する私の感想」
...「ハイ……申しました」「……その事実はどうして解ったのです」「だって……生きている筈がないんですもの……」と云ううちに少年は又も力なくうなだれてしまった...
夢野久作 「暗黒公使」
...力なくブローニングを取り落すと...
夢野久作 「暗黒公使」
...面目無いS先生と酒を飲んだのも僕だ生れかわって遣り直す忰(せがれ)と嫁の将来を頼む二十日午後一時 MよりW兄 足下私の手から号外が力なくヒラヒラと辷(すべ)り落ちた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...力なくうなだれるばかりであった...
夢野久作 「老巡査」
...力なくかえってきた鞍馬(くらま)の竹童(ちくどう)...
吉川英治 「神州天馬侠」
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