...雨風で屋根瓦が剥落した...
...地震で岩石が剥落し、道路が寸断された...
...車の塗装が剥落している部分がある...
...爪が剥落したので、爪切りで切り落とした...
...このクリームを塗ると、角質が剥落してすべすべになる...
...もうまた剥落して一面にあをあをと苔蒸してゐたといふのである...
會津八一 「一片の石」
...「肌肉は以後(アト)からでも着くことであらう」剥落された膏血に対して僕は断念しなければならなかつた...
李箱 「出版法」
...改築したばかりの小学校舎の壁が剥落して彼の辞職の主因をつくってしまった...
犬田卯 「瘤」
...されば物凄(ものすご)い相貌の変り方について種々奇怪(きかい)なる噂が立ち毛髪(もうはつ)が剥落(はくらく)して左半分が禿(は)げ頭になっていたと云うような風聞も根のない臆説(おくせつ)とのみ排(はい)し去る訳(わけ)には行かない佐助はそれ以来失明したから見ずに済んだでもあろうけれども...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...俗塵は剥落して詩趣が湧く...
豊島与志雄 「北支点描」
...所々大きく剥落(はくらく)していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...女の人数だけずらりと並んだ鏡台と鏡台との間からはわづかに漆喰の剥落ちた壁が現れてゐて其面には後から後からと...
永井荷風 「勲章」
...単なる剥落写しなどという生易しいものではなく...
中谷宇吉郎 「壁画摸写」
...殆んど傷痕と剥落の跡ばかりのところもある...
中谷宇吉郎 「壁画摸写」
...爪(つめ)皆(みな)剥落(はくらく)して久しくこれに悩み...
野中到 「寒中滞岳記」
...色彩(しきさい)も剥落(はくらく)してまことに慘憺(さんたん)たる有樣ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...半ば剥落(はくらく)した白壁の上に描きちらされてある村の子供のらしい楽書を一つ一つ見たり...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...もう何処もかも痛いたしいほど剥落(はくらく)しているので...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...何か強い力で打たれたようにボロボロと剥落しているばかりでなく...
夢野久作 「巡査辞職」
...撃鉄や安全環はニッケルが剥落して黒い生地(きじ)を露(あらわ)し...
夢野久作 「暗黒公使」
...模写(コツピイ)で見て居たのと異(ちが)つて剥落(はくらく)を極めて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...剥落(はくらく)した金泥(きんでい)の薬師如来(やくしにょらい)か何かの仏像の足元から...
吉川英治 「江戸三国志」
...またこの剥落の効果に負うところも少なくはあるまい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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