...敷いてある簀子を剥いで...
田中貢太郎 「死人の手」
...顔の皮が剥けて渋紙色をした眼の悪い髪の毛の縮れた醜い女の形相は夜叉(やしゃ)のようになった...
田中貢太郎 「四谷怪談」
...一般相対原理はほとんどすべてのものから絶対性を剥奪した...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...我彼を打たば*武裝を剥ぎ取りて聖イリオンに運び行き...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...斯くして彼ら屍體より武具を剥ぎとる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...パトロクロスを剥ぎとりて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...さりながら、この二人連れの者にいささかも害心がなく、やはり駒同様の、はずみきった若い人間種族が、我々と遊びたいがために、わざわざここまでやって来たに過ぎないのだ、我等をとって以て、肉親の愛を剥ぎ、これを市場に売ろうとして出て来たばくろうの類(たぐい)でないことを知り、いわば、これは、我等のための珍客であるというよりは友達である、この珍しき友の、遠方より来(きた)るものに向っては、充分の好意を披瀝せねばならぬとでも考えたのでしょう、暫くして馬共は、欣(よろこ)んで二人のために背中を貸しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...死んだ場合には剥製用として學校の方へ送つて貰ふ約束にして來たといふ...
中島敦 「かめれおん日記」
...ただ撫でるたんびにぷりぷりした寒天のようなものが剥(は)げ落ちるように思えた...
夏目漱石 「道草」
...両手の掌(てのひら)をひどく擦(す)り剥(む)いたために...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――賭場(とば)から裸に剥かれてぼんやり歸つて來たといふ投げ節の小三郎に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...荒い綱で左手を擦(す)り剥いた」「あくる日の晩...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...土間に敷いた薄縁と筵を剥ぎ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...化けの皮が剥げそうで...
久生十蘭 「虹の橋」
...粟などの搗いて外皮を剥いたものもヨネである(方言六卷一號)...
柳田國男 「食料名彙」
...剥がれた皮膚に点々と蛆(うじ)が湧いて...
山川方夫 「恐怖の正体」
...「屋根を剥(む)かれちゃあもう保(も)たねえ...
山本周五郎 「さぶ」
...さもさも穢い物をくふかのやうに目を剥いてゐたが...
横瀬夜雨 「春」
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