...お由は鐵漿(おはぐろ)の剥げた穢ない齒を露出(むきだ)にして...
石川啄木 「赤痢」
...その海水靴が心持強く土の中へ喰入った時に剥げ落ちたであろう極めて小さな臙脂色の漆の小片を拾い上げて...
大阪圭吉 「花束の虫」
...こんなのでは駄目だといって剥(は)がされて了う...
高村光太郎 「回想録」
...その何等かの歴史的形態から剥脱させて(実はそういうものは歴史上なかったのだ――弁証法的唯物論が登場するまでは)...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...恐怖の眼を剥出して...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...死人の皮を剥ごうという抜け目のない奴であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...庭の苔(こけ)を残酷に地面から引き剥(はが)す霜(しも)が一面に降っていた...
夏目漱石 「行人」
...皆んなから一枚づつ剥いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...皮剥(かわは)ぎと云う魚を指差して...
林芙美子 「風琴と魚の町」
...その露臺に通じてゐるドアがその蝶番(てふつがひ)ごとそつくり剥ぎとられてしまつてゐるためであることに...
堀辰雄 「恢復期」
...――剥製の仕事が止絶えると...
牧野信一 「剥製」
...その皮を剥ぎ去った白い裸の茎をアサガラあるいはオガラといい...
牧野富太郎 「植物記」
...山賊はわん平を剥ぐ時...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...一人(ひとり)は髮(かみ)の二三寸(ずん)伸(の)びた頭(あたま)を剥(む)き出(だ)して...
森鴎外 「寒山拾得」
...剥げるかしていなければならぬ筈である...
夢野久作 「暗黒公使」
...追剥(おいはぎ)か何かにちがいないよ...
吉川英治 「江戸三国志」
...大きな眼を剥(む)いていうことはまずない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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若山牧水 「みなかみ紀行」
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