...名は徳逢(とくほう)、年は二十五、剛胆な生れで、馬に騎(の)り、弓を射るのが得意であったが生産を事としないので、郷党の排斥を受けて、何人(たれ)も相手になってくれる者がない...
田中貢太郎 「申陽洞記」
...人の恐れる吉延の谷へ平然として往く男であるから剛胆であったに違いない...
田中貢太郎 「山の怪」
...剛胆な半兵衛もこれには少し驚かされた...
田中貢太郎 「山の怪」
...寛一郎はもとより剛胆な男であるから...
田中貢太郎 「掠奪した短刀」
...外科手術に対して臆病な人や剛胆な人の実例の話である...
寺田寅彦 「追憶の医師達」
...けれども大参事鈴木重遠氏は剛胆であったから...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...持って生れた剛胆の気象と...
中里介山 「大菩薩峠」
...壮士も剛胆なもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...冷静かつ剛胆な警部も...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...謙遜の割には剛胆(ごうたん)だった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...剛胆なる彼にして初めてよくなし得るところであった...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...その剛胆と沈着な姿に...
吉川英治 「三国志」
...わが剛胆をほこって言った...
吉川英治 「私本太平記」
...また焦躁と剛胆とが...
吉川英治 「私本太平記」
...その剛胆無双をもってみずからもゆるす風が常々の起居にもあって...
吉川英治 「新書太閤記」
...一益は甥(おい)の滝川長兵衛(たきがわちょうべえ)という剛胆者(ごうたんもの)をよびつけ...
吉川英治 「新書太閤記」
...死骸を両断して持って行こうという――この童子の剛胆な考え方に...
吉川英治 「宮本武蔵」
...びくともしなかったあの剛胆さに賞でて...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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