...その頃の若い学士たちの馬鹿々々しい質問や楽屋落(がくやおち)や内緒咄(ないしょばなし)の剔抉(すっぱぬ)きが後の『おぼえ帳』や『控え帳』の材料となったのだ...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...馬琴が京伝に頼った頃の何十年も昔の内輪咄(うちわばなし)を剔抉(すっぱぬ)いて恩人風を吹かし...
内田魯庵 「八犬伝談余」
......
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...両眼を剔抉して地上に投げ棄てしに...
高木敏雄 「比較神話学」
...眼を剔(えぐ)られた者...
田中貢太郎 「令狐生冥夢録」
...句の背後からそれを剔出(てきしゅつ)して誇張し見せびらかす作者の主観が濃厚に浮かび上がって見えるのをいかんともし難い...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...そうでなければ批評は批評対象物の客観的な意義を鳥瞰的に圏外から要約して剔出出来ない筈なのだが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...之を抉剔することは必ず世間の喝采を博するだろう...
戸坂潤 「社会時評」
...どれも農村の現実的な矛盾を剔出しようとする判然とした思想と意志とを表わしている...
戸坂潤 「読書法」
...更に築地で全部剔出(てきしゅつ)したわけでもない...
外村繁 「落日の光景」
...微細に解剖され抉剔(けってき)されている...
豊島与志雄 「死刑囚最後の日解説」
...つまり根本的な責任感の欠除を追求し剔決してみたい...
豊島与志雄 「聖女人像」
...その文化を刔剔し...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...治安維持法そのものの野蛮性の抉剔についてである...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...その兵部の悪事を涌谷どのが剔抉(てっけつ)されたので...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...宮廷の癌(がん)を剔抉(てっけつ)してしまうに如(し)くはない...
吉川英治 「私本太平記」
...仮借(かしゃく)なく剔抉(ていけつ)し...
吉川英治 「柳生月影抄」
...厭世的なあきらめなどの心理を剔抉(てっけつ)した...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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