...いずれも石を以て刻みなした如きものであった...
泉鏡花 「霰ふる」
...視線は絶え間なく小刻みに動いているくせに...
梅崎春生 「黄色い日日」
...煙草屋から刻み煙草を?」「そうなんです...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...またそれをわたしの心おぼえのための棒切れに刻みつけようとした...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...犬は売ってくれたがその代り何ともいえぬ陰惨な印象を私の頭に刻み込んだ犬商フリオ・ベナビデスという人間の顔と姿とだけであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...いろんな人間個々の歴史も刻みこまれてゐる...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...即ち刻みは外面的となり偶然的となる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...エントロピーの増加は恐らくエネルギー量子以外に何の刻みも持たない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...人間の目に代わって物質の見かたをもって物質のフィルムに刻み込むいろいろの形は...
中井正一 「映画と季感」
...外から鑿(のみ)で深い刻みを入れてあつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...臓腑(ぞうふ)に深く刻みつけられた...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...観念をとても堅固に心に刻み込み...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...カチカチカチンとでたらめに刻みだした...
正岡容 「小説 圓朝」
...恋愛の姿ばかり刻みつけている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...眉間に深い皺(しわ)が刻み出されて...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...低き鼻尻に皺を刻みつ...
夢野久作 「白くれない」
...それは当然な小刻みの足もとだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ただ木において刻み出される以外には...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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