...この装置の深い刻み目に...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...彼は部屋の様子を記憶に刻み込むようにも一度しげしげと振り返った...
梅崎春生 「日の果て」
...壁の時計の刻みのみ聞えていたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...波子の身体は小刻みに震えていた...
高見順 「いやな感じ」
...おまけに四つ脚でひょこひょこ小刻みに踊るような運動を演じているところは...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...過去未来を通ずる大千世界の万象を四元の座標軸の内に整然と排列し刻み込んだ事でなければならない...
寺田寅彦 「春六題」
...即ち刻みは外面的となり偶然的となる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...自分の身体に刻みつけた事実であったが...
直木三十五 「南国太平記」
...後(うしろ)からバタバタと小刻みな足音が聞えた...
中島敦 「プウルの傍で」
...鮮かに頭の中に刻み込んでいる...
夏目漱石 「それから」
...丸いあごが小刻みに動いて...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...刻みの深い頬は捻ぢ切れさうに歪(ゆが)んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...到頭寝ずにしまったよ」平次の顔に刻みつけられた...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...厚い口尻に深い窪(くぼ)みを刻みつけて...
長谷川時雨 「平塚明子(らいてう)」
...神経が小刻みに慄へて...
原民喜 「飢ゑ」
...私のまはりの標本類は小刻みの脚踏みでこと/\と踊り出した...
牧野信一 「剥製」
...韮(にら)と葱(ねぎ)と人参(にんじん)を刻みこんだたれで...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...もししかりとすれば紫式部は周知の題材の上に彼女自身の芸術を刻み出したのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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