...その薄い唇は言葉を巧妙に刻みだす鋭い刃物のように眼まぐるしく動いた...
有島武郎 「星座」
...指を柱に刻みながら...
泉鏡花 「浮舟」
...夜になると脳裏に刻みつけられた章句を復誦しては...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...君は最初から刻みだと思っていたのか?」彼は煙草の塊りを...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...私はまだラタキーアの刻みを巻いてすう人にはお目にかかったことがない...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「オスカー・ブロズキー事件」
...何だか深く胸に刻み込まれてしまったようにも思えた...
徳田秋声 「新世帯」
...刻みを入れることが直ちに...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...どこにどう刻みを入れても好いということ――それが等質性である――は併し(時間の各部分に就いて云えば)刻みを入れても入れなくても好い...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...そういう時には尻尾を脚の間へ曲げこんで首を垂れて極めて小刻みに帰って行く...
長塚節 「太十と其犬」
...その上に彼らの個性および富の変化を刻みこんでハイピッチの完成度を持ち来たらしたが...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...五匁玉(もんめだま)の刻み煙草を持って来たのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小刻みの足跡がはつきり讀めるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
原民喜 「魔のひととき」
...記憶の中にはいって来てそこに刻みつけられるのだから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...飛び姿を木に刻み壁に画(えが)き...
柳田国男 「雪国の春」
...これだけはよくよく注意すべきだと思います……」そのお譬(たと)えはいろいろな意味で私の心にふかく刻みつけられた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...桂皮(けいひ)か何かをザクザクと刻みはじめる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お綱は小刻みに戻ってきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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