...利口に見えたり、小ましやくれて見えたり、巫山戲て見えたり、いたづらに見えたり、佛のやうに見えたりする人相の變化...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...「ありがたうとお云ひ――坊やも段々利口になつて行かないと行けないよ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それだけ利口にもなっている筈だ...
大杉栄 「日本脱出記」
...利口にか愚かにか使った...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...雑誌を読むのは利口に見られたいからだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...これなども見れば見るだけ利口になる映画であろう...
寺田寅彦 「映画雑感6[#「6」はローマ数字、1-13-26]」
...読まない前よりいくらか利口になるかならないかというだけのことである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...科学者が利口になると科学は進歩を中止する...
寺田寅彦 「スパーク」
...たいそう利口になったようでもありまた馬鹿になったようにも思われた...
寺田寅彦 「ベルリン大学(1909-1910)」
...鈍磨することはあっても決して利口になることはあるまい...
戸坂潤 「思想としての文学」
...こういわれながら(だんだん利口になってくる)と...
直木三十五 「南国太平記」
...もっと利口に変ります」「私(わたし)もっと利口になりたいと思ってるんですわ...
夏目漱石 「虞美人草」
...彼は利口にはならなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...伯母なる人が口先ばかりの利口にて誰れにつきても根からさつぱり親切氣のなき...
樋口一葉 「ゆく雲」
...余り利口には見えないトホンとした顔で四辺(あたり)の景色を眺めながらノソノソと歩いて行かれる...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...何処までも利口に立ちまわったため...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...とうとう(一体人間はだんだん利口になるように心がけないと...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...御蔭で大層利口になった...
夢野久作 「白髪小僧」
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