...きょうはじめて口を利きあった...
海野十三 「蠅男」
...名は何にても好しと云はば、それまでなるが、『危險物入箱』といふよりも、『公徳箱』と云ふ方が、氣が利きて、雅味あり、教訓の意もこもれり...
大町桂月 「白河の關」
...)Er gilt etwas.(彼は相當のはゞ利きだ...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...この結婚口利き業が...
谷譲次 「踊る地平線」
...仕事に疲れたものに一夕の軽妙なレビューを見せてこそ利き目はあるであろう...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...打ちてヘクトール其青銅の利き槍に...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...神話だって題目だって何かの利き目があればこそ世の中に存在するのである...
戸坂潤 「社会時評」
...提灯を片手に、腰に手鉤(てかぎ)を、或る人は棒をもって、後から出る手当の祝儀を、何う使おうかと、微笑したり、長屋の小娘に「お前も、あやかるんだぞ」と、云ったり、その間々に「出ちゃあいけねえ」とか「早く通れっ」とか、怒鳴ったり――小藤次の家は、幕を引き廻して、板の間に、金屏風を、軒下の左右には、家の者、町内の顔利きが、提灯を股にして、ずらりと、居流れていた...
直木三十五 「南国太平記」
...これは握飯の塩が利き過ぎていたせいか...
中里介山 「大菩薩峠」
...不自由な思いをして右利きのような顔をして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その利き腕を掴みました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...毒は何刻(どき)ほど經つて利き始めたんだ」「鍋が空になると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一人の左利きの證據だ」「それは?」「まア...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この方面のことには目利きらしい伯爵夫人の自信たっぷりの言葉によれば...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...これは左利きの手練のさむらいの仕業だと見こみをつけていた...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...もしこの子の口利きでグレイが解放されたら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...「じゃお前さんも御遠慮なくいただいたら」急に目上のような口の利き方をしてこちらへ...
正岡容 「寄席」
...私の申す事を……」と青眼は慌てて口を利きました...
夢野久作 「白髪小僧」
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