...家の別嬪さんは今日誰々に秋波(いろめ)を使つた?』と云ふ樣の事を云はせる...
石川啄木 「菊池君」
...はじめて見たのが湯女のその別嬪だ...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...」「‥‥」その意味は義雄によく分つてゐた――かの女は東京にゐた時も同じだが、自身を人に見られて、ハイカラさんだとか、別嬪だとか、いい奧さんだとか、いろ/\賞められたり、冷かされたりして見たいのである...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...不斷とは違つて可なり別嬪に見えるといふ樣なことを考へた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...おまけに証人は特製の別嬪と来てるんですから...
大阪圭吉 「あやつり裁判」
...別嬪(べっぴん)ですね」「あなた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...別嬪(べっぴん)のベルトでさえそれに心を打たれた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...こんな別嬪をもっている士は...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...別嬪(べっぴん)やな」とか「左向け左っ...
直木三十五 「死までを語る」
...別嬪のお嬢さんを怨もうにも...
直木三十五 「南国太平記」
...別嬪やなあ」とか「米の代りに...
直木三十五 「南国太平記」
...別嬪でさあね」女中は盆を立てた儘いつた...
長塚節 「隣室の客」
...「さやうなら、別嬪さん!」と、別の一人が叫んだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...顔も恐しい別嬪だが...
三好十郎 「斬られの仙太」
...グロテスクな顔をした蟹口とは正反対に江戸前のスッキリした別嬪(べっぴん)で...
夢野久作 「衝突心理」
...そんなに別嬪(べっぴん)でなくとも挑発的に見える化粧法や表情法を...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...とにかくステキな別嬪(べっぴん)さんと...
夢野久作 「無系統虎列剌」
...こんな別嬪さん一人もいませんです...
渡辺温 「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」
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