...別人のように窶(やつ)れている...
芥川龍之介 「馬の脚」
...」松明(たいまつ)の火を前に立った、平六のまわりを囲んで、十五六人の盗人は、立つものは立ち、伏すものは伏して、いずれも皆、首をのばしながら、別人のように、やさしい微笑を含んで、この命が宿ったばかりの、赤い、醜い肉塊を見守った...
芥川龍之介 「偸盗」
...新蔵は別人のように上ずった声で...
芥川龍之介 「妖婆」
...また凡てが別人のように辛苦放埒して生活することを望まない...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...今は別人のように悲観の淵に沈んでいる...
海野十三 「火星探険」
...わしの好きな大石良雄はじめ赤穂四十七義士にも、時に利あらずして、雌伏(しふく)の時代があったではないか」サイゴン港虎船長の説得が、功を奏して、さしもの平靖号の若者たちも、別人のように、しずかになった...
海野十三 「火薬船」
...別人のように元気になってすっくと立ちあがり...
海野十三 「太平洋魔城」
...さっきとはまるで別人のように大隅に対しては従順になっていた...
海野十三 「地球盗難」
...別人のように皺枯(しわが)れた...
海野十三 「千早館の迷路」
...別人のようにおとなしくなってしまった...
海野十三 「超人間X号」
...その動作は急に別人のように活気づいている...
林不忘 「安重根」
...別人のように快活になるのであった...
中島敦 「プウルの傍で」
...けれども十分ぐらい経(た)つと彼はまるで別人のように快活になった...
夏目漱石 「行人」
...すっかり別人のように油がのって...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...別人のように緊張した...
夢野久作 「女坑主」
...ともに異国に遊んだその姿も別人のように見えるにちがいないと思った...
横光利一 「旅愁」
...剣をとる時の彼とは別人のように...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...まるで別人のように華やかに描かれていた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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