...白首の父が、初孫のお祝いに華やかな宴を催した...
...初孫の顔は憎からず思うたのでござらう...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...そして可愛(かわい)い初孫の顔を見た瞬間に...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...馬場孤蝶翁が銀婚式をやる年に当り、初孫も生れ、それで全集も出ることになったので、門下知友がその祝いをやるとともに、記念文集の出版の挙となり、私もその委員の一人に選まれたので、その日五六人の委員と孤蝶翁の家に集まって、文壇の各方面に原稿の寄稿依頼の手簡を出したが、終って夕飯を喫うことになり、江戸川端の「橋本」という鰻屋に往ったところで、若い鼻眼鏡の委員の一人が興に乗って、ビールのカップや猪口に歯を当てて噛み砕いて酒をあおった...
田中貢太郎 「変災序記」
...うれしいたよりが小鳥のうたが冴えかへる初孫が生まれて来るさうな! 私もいよ/\おぢいさんになる!……今日はぞんぶんに飲むつもりで出かける...
種田山頭火 「其中日記」
...伊岐須ではみんなたつしやでほがらかだつた、こゝでも豆腐をたくさんよばれた、健と差向ひで、初孫を寝かせて、愉快なビールを飲んだ、若い人々よ、幸多かれ...
種田山頭火 「其中日記」
...父にとっては、初孫であるし、いい時に生れやがったと、すぐに、父に無心さした...
直木三十五 「死までを語る」
...大したおとがめはあるめえ――お富に初孫(ういまご)が出来る頃までには...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大したおとがめはあるめえ――お富に初孫が出來るまでには...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...虚弱な初孫を生ませ...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...実隆は初孫の顔を見る機会を得なかった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...流石(さすが)に初孫(ういまご)の嬉(うれ)しきは...
樋口一葉 「われから」
...初孫(ういまご)の顔を見る算段(さんだん)でもなさい」庄兵衛は...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...おかくは初孫を得て...
牧野信一 「月あかり」
...初孫のジャンがいたずら盛りとなってからは...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...瑞英の初孫である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...天野さんにとっては初孫だし...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...どんなにか初孫(ういまご)の顔を御覧になりたくておいでになったでしょう...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...自分の死なした初孫がどんなに利巧だったかということをくどくこぼし始めた...
横光利一 「夜の靴」
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