...初めてそれが桐の古木林(こぼくりん)であるを知つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...之に從ふつわものは共に慓悍決死の士……』私は「東洋學藝雜誌」で初めて之を讀むだ(同誌に東京市の歌「あな變りたり武藏野や」といふのもあつたが誰れの作か覺えて居ない)...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...それに彼は初めのうち...
豊島与志雄 「香奠」
...初めは店の近くを歩いたり立止ったりしていたが...
豊島与志雄 「白日夢」
...唐の初めに殷と云ふ人がありまして...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...初めて原子に核が存在するを明瞭にしたものであるから...
長岡半太郎 「原子核探求の思い出」
...初めの一月くらいだけは...
中谷宇吉郎 「ウィネッカの秋」
...竹屋女官長がみえて「義宮様は初めて幻燈を御覧になるので...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...」彼は、酔つて来るといつでも斯んなことを云つたが、自分も酔つてゐるので細君もそんな気になつて、初めて、「さうね...
牧野信一 「スプリングコート」
...惣さんはそのとき初めてたんば老人という存在を認めたのであった...
山本周五郎 「季節のない街」
...「わたくし初め、その言葉をみれんだと思いました、第一義のまえには親を滅してもよいと思っていました、でも今はそうは思えません、万三郎さまの仰しゃったことが本当だと信じます、人間の命を軽んずるところからは本当の大事は果せないと信じます」「よろしい、そうお信じなさい」休之助は冷やかに睨んだ...
山本周五郎 「風流太平記」
...初めて活動にお目にかかった...
山本笑月 「明治世相百話」
...それに連れて「やっぱり親身の者(もん)でないとなあ」とか「仏も仕合わせたい」とか近廻りの者が噂し初めた...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...この度が初めでありまた最後ではないだろうかと...
横光利一 「鵜飼」
...その面にみな濃い疲労をたたえ初めてきた頃...
吉川英治 「私本太平記」
...時は、長久手合戦のあと、五月上旬で、家康を初め、遠参(えんさん)の諸将はみな小牧に出ていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...生れて初めて恐(こわ)いというものに出会った気持であった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...初めて生物を見た時だ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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