...三藏は女郎の手紙といふ物は今初めて見る...
高濱虚子 「俳諧師」
...初め聴いたほど巧く行っていないことが...
徳田秋声 「あらくれ」
...併しそれは後に見るとして、まず初めに、所謂技術家が、今日わが国に於て、一般のインテリゲンチャの他の部分に較べて、更に労働者・農民・小商人・等々に較べては無論のこと、どれほど社会的に安全な有利な位置を占めているかに就いて注意を喚起しなければならない...
戸坂潤 「技術の哲学」
...井伏君は初めのうちは口先でああかうと教へてくれてゐたが...
外村繁 「将棋の話」
...初めてあの娘の姿を見た頃と...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...初めは確かに、弟の死を悲しみ、その首や手の行方(ゆくえ)を憤(いきどお)ろしく思い画(えが)いている中(うち)に、つい、妙なことを口走ってしまったのだ...
中島敦 「狐憑」
...三十二初めはただ漠然(ばくぜん)と空を見て寝ていた...
夏目漱石 「思い出す事など」
...初めて普通の病舎に移り住むのであるが...
北條民雄 「癩院記録」
...むしろ初めより降つて居るの穏かなるに如(し)かず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...」初めてあなたと呼ばれたグラフィーラは...
宮本百合子 「「インガ」」
...それとある勇士が水の神と戦って、初めに勝ち、後に負けたという昔話と、混同して新しい伝説が出来たのかも知れません...
柳田國男 「日本の伝説」
...ここへおはいりになったこととはかかわりがないように思いますけれど」お杉が自分の意見を述べるなどということは初めてなので...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...初めは高価なものであったが...
山本笑月 「明治世相百話」
...近頃日本語の研究を初めておるとの事ですが...
夢野久作 「暗黒公使」
...裸一貫のお酌は天(あま)の岩戸(いわと)以来初めてだろう」「妾(わたし)にもお盃を頂かして下さい」「オイ来た...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...ボオル大河(だいが)の上で初めて飛んで居る燕を見た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...二人が初めて逢つた時からの彼女の仕たことや...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...初め謙信は、その全陣の鉄砲組を、殆どここに残して行ったようであった...
吉川英治 「上杉謙信」
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