...初めれば直ぐですよ...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...」勇は最初答えようとしなかったが...
犬田卯 「米」
...肉皿に新しい野菜と想像とを一緒に撮(つま)む事の出来る細君にして初めてお台所を委(まか)せる事が出来る...
薄田泣菫 「茶話」
...彼らは最初に出た数桶の水を捨て...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...初めて沼から此方へとやつて来た時のことを思ひ起した...
田山録弥 「あさぢ沼」
...それのこちらへと進んで来る最初の砂塵がこの市を覆い始めたようでもあった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...最初、僕たちはその何んの構えもない小さな門を寺の門だとは気づかずに危く其処を通りこしそうになった...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...蟹の足音せぬか聞き定めた後初めて開いた...
南方熊楠 「十二支考」
...今年は父ひとりになって初めての正月迎え云々ということはこの前の手紙で申しあげましたとおり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...囲い一つ有るじゃなし野天の盆割りだから初手から気が荒いや...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...その創立初期に於ては...
三好十郎 「俳優への手紙」
...わたくしには初代瑞仙独美...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それが新聞を見た初まりで...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...この部屋に這入って来た最初の目的を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そこがまだ悪党になりきれねえ初心(うぶ)を残している証拠だ...
吉川英治 「大岡越前」
...青葉の吉野山は初めてでもある...
吉川英治 「随筆 新平家」
...宝蔵院の流れを先の初代胤栄から直(じ)かにうけて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...夏の初、やゝもう時季は過ぎてゐたがそれでもまだ附近の内海では盛んに名物の鯛がとれてゐた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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