...今でも砥石(といし)をあてないでよく切れるのに...
寺田寅彦 「断水の日」
...それでも……とすぐに云い切れるか...
豊島与志雄 「道化役」
...それを引っ張って切れるときの力を測り...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...膀胱(ぼうこう)にはち切れるばかり水を詰めたのを針ほどの穴に洩(も)らせば...
夏目漱石 「野分」
...これだけの事は言い切れると思います...
野村胡堂 「音波の殺人」
...かうは自分の喉を切れるもんぢやないよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...寄れば直ぐ切れるやうにして置きます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...死ななかつたのは不思議な位のもので――」「綱が切れてゐた? 綱渡りの綱は滅多に切れるものぢやねえが」平次は此事件から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...話が途切れると、再び恐ろしい沈黙が一座を領して、頭の上から、かすかに悲鳴、猛犬の唸り、手に取るようにそれが聞えます...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...僕を地上に結びつけていた糸がプツリと切れる...
原民喜 「鎮魂歌」
...ババは頭が切れるし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...やがて感銘深く途切れるのを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...おかみさんの言葉が切れると同時に...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...切れるぞ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...おれとお前とで一生懸命になればどんな匿し事でも匿し切れるのだ...
室生犀星 「神のない子」
...尻ペタを千切れる程殴り付けました...
夢野久作 「白髪小僧」
...わたしに還(かへ)らうとするあの幽(かす)かな声が乱される……紛れる……途切れる……掻(か)き消される……ああどうしよう……また逃げて行つてしまつた……「手風琴(てふうきん)を鳴らすな」と思ひ切つて怒鳴(どな)つて見たが...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...そして服のどこかが引き千切れるほど疾(はや)く去って行ったのである...
蘭郁二郎 「植物人間」
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