...知識がおが切り口上で答えた...
岩野泡鳴 「猫八」
...しばらくお待ちを願います」という切り口上の返事で...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...変に切り口上な二通の手紙は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...講演の口調ラジオなどで聞くえらい官吏(かんり)などの講演の口調は一般に妙に親しみのないしかつめらしい切り口上が多くてその内容も一応は立派であるがどうも聴衆の胸にいきなり飛び込んで来るようなものが少ない...
寺田寅彦 「柿の種」
...隣の息子なんか、たまたま私のうちへ来ても、大学の先生だと思ってか、遠く離れて、きちんと座り、しゃちこばって、切り口上で、ことさら難しい言葉を並べ立てるので、こちらもいつしか冷淡になり、ああそうですか、いずれ考えておきましょう、などと返事をせざるを得なくなる...
永井隆 「この子を残して」
...平次親分のお宅はこちらでいらっしゃいますか」切り口上ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...口調もおいおい切り口上になってゆく様子...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ぬッと頭をもたげる昔の切り口上であった...
本庄陸男 「石狩川」
...」母は更に切り口上で父に詰ると...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...何となく切り口上で唸つた...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...「今日は薬礼をもらって帰るから御用意を願いたい」と切り口上で云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...このまえのときよりずっと切り口上で云った...
山本周五郎 「雨あがる」
...「私が平松正四郎です」彼は切り口上で云った...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...言葉つきは切り口上になり...
山本周五郎 「日本婦道記」
...「お大事にあそばせ」と切り口上で云い...
山本周五郎 「風流太平記」
...どうしてもわざとらしい切り口上になりかけたり…………マダムの話をきかれる態度や...
夢野久作 「奥様探偵術」
...切り口上でいうだけだった...
吉川英治 「平の将門」
...どうしておてまえの持ち物になったのでございますか」切り口上で六部は問いつめるのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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