...夜暗うして一字だに見え分かず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...黒白(あやめ)も分かず焦り悶(もだ)えた時にあらしめば...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...佐助は我が眼前朦朧(もうろう)として物の形の次第(しだい)に見え分かずなり行きし時...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...さてこそとにわかに元気つきて窓を覗(のぞ)きたれど月なき空に淡路島(あわじしま)も見え分かず...
寺田寅彦 「東上記」
...今越えし山に綿雲かゝりて其処とも見え分かず...
寺田寅彦 「東上記」
...時分かず流れ注げば...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...日によって幾分かずつ変化がある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...十月二十日「貞子熱あり、泣き止まず」「たまぎりなく児、西東を分かず...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...そっと含嗽の水を幾分かずつ胃の中に飲み下して...
夏目漱石 「思い出す事など」
...眠らんとするにゆかしき香氣(にほひ)紛々(ふん/\)と鼻を撲ちて我ながら夢とも幻とも分かず...
正岡子規 「花枕」
...家庭生活の重みが少女達の肩にも幾分かずつ掛りはじめたということもあります...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...「宮城野(みやぎの)の小萩がもとと知らませばつゆも心を分かずぞあらましそのうち自身でこの申しわけをさせていただきましょう」と返事を伝えさせた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...(ゾフィイを見て、暫くは近眼(きんがん)のために、誰とも見分かず、忽(たちま)ちそれと知りて...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...余は道の東西をも分かず...
森鴎外 「舞姫」
...わたしは幾分かずつ自分のうちに見出すのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...棚の上の鉢の花は皆何をも分かず枯れたれど...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...たそがれの黒白(あいろ)も分かず...
吉川英治 「私本太平記」
...一五五四年には幾分かずつ充たされたように見える...
和辻哲郎 「鎖国」
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