...夜暗うして一字だに見え分かず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...黒白(あやめ)も分かず焦り悶(もだ)えた時にあらしめば...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...佐助は我が眼前朦朧(もうろう)として物の形の次第(しだい)に見え分かずなり行きし時...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...さてこそとにわかに元気つきて窓を覗(のぞ)きたれど月なき空に淡路島(あわじしま)も見え分かず...
寺田寅彦 「東上記」
...今越えし山に綿雲かゝりて其処とも見え分かず...
寺田寅彦 「東上記」
...元利を幾分かずつ支払って行く大名には...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...時分かず流れ注げば...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...日によって幾分かずつ変化がある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...そっと含嗽の水を幾分かずつ胃の中に飲み下して...
夏目漱石 「思い出す事など」
...かの清少納言もまた赤芽には感心してこれを讃美し、彼れの『枕の草紙』には「そばのき、はしたなき心地すれども花の木なども散り果てゝ、おしなべたる緑になりたる中に、時も分かず、濃き紅葉の艶めきて、思ひがけぬ青葉の中より差し出でたる、めづらし」と書いている...
牧野富太郎 「植物記」
...よく素人(しろうと)は白味さえよくかけておけば大丈夫だといって銅や青銅やあるいは真鍮の鍋を使いますが白味は直(じ)きに消えてしまって毎日幾分かずつの緑青毒を受けているのです...
村井弦斎 「食道楽」
...余は道の東西をも分かず...
森鴎外 「舞姫」
...余は道の東西をも分かず...
森鴎外 「舞姫」
...余は道の東西をも分かず...
森鴎外 「舞姫」
...わたしは幾分かずつ自分のうちに見出すのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...棚の上の鉢の花は皆何をも分かず枯れたれど...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...たそがれの黒白(あいろ)も分かず...
吉川英治 「私本太平記」
...一五五四年には幾分かずつ充たされたように見える...
和辻哲郎 「鎖国」
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