...森を出離れて、蓬々(ぼうぼう)と雑草の茂った細道を歩いて行くと、叢(くさむら)の中から、ムクムクと、又しても血みどろの大犬が姿を現わし、人に驚いたのか、一目散に逃げ去った...
江戸川乱歩 「鬼」
...パッと森を出離れて...
江戸川乱歩 「火星の運河」
...何のための出離ぞ...
種田山頭火 「行乞記」
...早くも出離(しゅつり)の心を起したのは誠にこれ法然道理の聖(ひじり)であると慈眼房叡空は随喜して...
中里介山 「法然行伝」
...もうプラットフォームを出離れて...
二葉亭四迷 「平凡」
...出離れた丘の頂きを遠く遙かに下に見て...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...このことは三願転入の文とのつながりにおいて、その前には、「かなしきかな、垢障の凡愚、無際よりこのかた、助正間雑し、定散心雑するがゆへに、出離その期なし...
三木清 「親鸞」
...一身だけでは何でもなく出離(しゅつり)の決心はつくのでございますが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...停車場(ていしゃじょう)の屋根の下を出離れると...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...洲股の領下を出離れるまで...
吉川英治 「新書太閤記」
...出離生死(しゅつりしょうじ)の妄迷を出て彼岸(ひがん)の光明にふれたい大願に他(ほか)ならない...
吉川英治 「親鸞」
...示したまえ! 出離生死の大事を! これ...
吉川英治 「親鸞」
...そうした暗黒の彷徨(さまよい)から出離して...
吉川英治 「親鸞」
...出離(しゅつり)の縁かと覚え候……...
吉川英治 「日本名婦伝」
...あれですか」「町中を出離れてから...
吉川英治 「宮本武蔵」
...やがて立ち上って門さきを出離れ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...出離得道するだろうと思う...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...これは出離得道のためには一切無用だと思う...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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