...俺の心の中に出離の願を決定して了はないのは何の爲だ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...さうして出離の要求は明滅しながらも俺の衷心に固着して離れない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...帰途の神戸丸は上海を出離れるとすぐからすこしゆれだした...
上村松園 「余齢初旅」
...森を出離れて、蓬々(ぼうぼう)と雑草の茂った細道を歩いて行くと、叢(くさむら)の中から、ムクムクと、又しても血みどろの大犬が姿を現わし、人に驚いたのか、一目散に逃げ去った...
江戸川乱歩 「鬼」
...道はとっくに部落を出離れているので...
江戸川乱歩 「鬼」
...パッと森を出離れて...
江戸川乱歩 「火星の運河」
...出離生死(しゆつりしやうじ)の御營(おんいとなみ)...
高山樗牛 「瀧口入道」
...愛護(あいご)の御手(おんて)を垂れて出離(しゆつり)の道を得せしめ給へ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...法然房に出離の道を尋ぬべしというお示しを受けたというので都へ上って法然の教化を受けて念仏の行者となった...
中里介山 「法然行伝」
...千住を出離れたが...
久生十蘭 「奥の海」
...俥(くるま)が横町を出離れる時...
二葉亭四迷 「平凡」
...もうプラットフォームを出離れて...
二葉亭四迷 「平凡」
...さて寺を出離れると...
森鴎外 「大塩平八郎」
...停車場(ていしゃじょう)の屋根の下を出離れると...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...洲股の領下を出離れるまで...
吉川英治 「新書太閤記」
...出離生死(しゅつりしょうじ)の妄迷を出て彼岸(ひがん)の光明にふれたい大願に他(ほか)ならない...
吉川英治 「親鸞」
...示したまえ! 出離生死の大事を! これ...
吉川英治 「親鸞」
...そうした暗黒の彷徨(さまよい)から出離して...
吉川英治 「親鸞」
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