...それは只だ空気がその曲つた孔の中に出入りする音なのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...そして段々繁(しげ)く加納の家に出入りするやうになつた...
犬養健 「朧夜」
...そこを出しひらいて出入りする...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...大使館に出入りする各方面の日本人に接したが...
辰野隆 「芸術統制是非」
...その間には「○○酒保事務所」「○○組人夫事務取扱所」など看板新しく人影の忙(せわ)しく出入りするあれば...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...「わたしがここへ出入りするのは隣り同士の心安だてからです...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...出入りする者は怪しげな身分の者が多いようでした...
豊島与志雄 「三つの嘘」
...裏口から出入りするようなやつは小人だ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...その口の中へ拳が出入りするということはかなり驚かされていたけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...佐渡屋の寮に出入りする男です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少くとも今夜は夜中に寿江子が出入りする音でおこされたくはないわね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今はもうだれ一人出入りする下男もなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...好みの色の直衣(のうし)を着て宮中へ出入りすることを若君は許されたので...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ついにその家にも出入りするようになり夢見ごこちにしばしば眼の前にグジーの顔を見ることが出来たのである...
山之口貘 「私の青年時代」
...お出入りする大名がたの多くが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...彼がどうして谷町へ出入りするようになり...
山本周五郎 「山彦乙女」
...母親がお八重の処へ出入りするのを厳重にさし止めてしまった...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...出入りするお客の数(すう)は三倍位になった...
夢野久作 「鉄鎚」
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