...俺は我慢に我慢を重ねて貴様の立身出世するのを待った...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...平凡な者がかえって鰻登(うなぎのぼり)に出世するのは...
丘浅次郎 「生物学的の見方」
...どない出世するかしれたもんじゃない」なんの意味かよくわからぬまま...
壺井栄 「二十四の瞳」
...出世する運が全く小野田にはないようにさえ考えられてきた...
徳田秋声 「あらくれ」
...首尾よく御奉公して殿様のお気に入ればどんなに出世するかわからないのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人とも見つけるのね』『そして二人共出世するのよ』『オホホホオホホホ』『オホホホオホホホ』二人はたわいもなく笑ひ興じながら村境を湖の方へ流れてゐる小川の堤(どて)へまゐりました...
野口雨情 「虹の橋」
...私は出世する気はありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それも例によってあの「いずれ彼は出世する男だ」という言葉がものを言ったのだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あいつは出世するよ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...いかに金銭本位の世とはいえ神までも金次第で出世するとは取りも直さず神なき世となったのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...矢張(やつぱり)出世する人は何處か違ふたるなあ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...長生きをして私の出世する時を見てください...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...――これだけ立派な腕をもちながらその力で出世することができない...
山本周五郎 「雨あがる」
...みんなが出世する...
山本周五郎 「百足ちがい」
...その人間が伊達の直臣に出世すると同時に...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...中には本職に出世する者も居るだろうな」「たまにゃ居るさ...
夢野久作 「老巡査」
...京極丹後守の指南番大月玄蕃が宿の妻に出世するのじゃ――満更そちに酷(むご)い為業(しわざ)でもあるまいがの」と千浪の側へ佞媚(ねいび)の顔をすり寄せて来た...
吉川英治 「剣難女難」
...あの人はすまして生きているよ――果てなく出世するつもりだろうよ...
吉川英治 「私本太平記」
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