...出るには出たが、もう車に乗る気にもなれなかった...
有島武郎 「或る女」
...わけても茅舎句集の出るといふことを聞いた時は最も喜びを感じたのである...
高浜虚子 「川端茅舎句集」
...RIVIERAの太陽と植物系統は何と浮気に見えたことよ!汽車を出ると地中海が空色の歓声を上げた...
谷譲次 「踊る地平線」
...ここを何処までも真っすぐに行くと川の流れへ出る...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...内弟子に預けてある葉子の愛嬢の瑠美子も出るという...
徳田秋声 「仮装人物」
...電車通りへ出る道筋の一つに...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...夏の夕(ゆうべ)には縁の下から大(おおき)な蟇(ひきがえる)が湿った青苔(あおごけ)の上にその腹を引摺(ひきず)りながら歩き出る...
永井荷風 「妾宅」
...つまらんですよ」「そうかな」鉄瓶(てつびん)の口から煙が盛(さかん)に出る...
夏目漱石 「草枕」
...志津子が十何年前南伊豆の家を出る時...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...「私が居りゃ何が悪いんだい」しゃしゃり出るお勝...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...仕事やのお京さんは八百屋横町に按摩(あんま)をしてゐる伯父さんが口入れで何処のかお邸(やしき)へ御奉公に出るのださうだ...
樋口一葉 「わかれ道」
...ナポレオンは広々とした明るい砂地へ出ると心持がよくなったとみえて...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...出るなと制(と)める袖の下を潜って外へ駈出す...
二葉亭四迷 「平凡」
...雨になったので暖くなり、汗が大いに出る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...御馳走が出ると家の者にも食べさせたいなどと思うと...
宮城道雄 「五十年をかえりみて」
...思い切ってこの手段に出るのである...
柳田国男 「母の手毬歌」
...喇(せき)が少し出る...
山本周五郎 「青べか日記」
...吹かぬうちから身ぶるいが出る」「そんなことを仰っしゃると...
吉川英治 「宮本武蔵」
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