...難破(なんぱ)を予感して船倉(せんそう)から逃れ出る鼠のように逃げたくはなかった...
梅崎春生 「日の果て」
...そこを出ると、また卓子を前にひかえた中国人委員がいて、「貴様は落第だ...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...布団干しながら苫船(とまぶね)出るところ一月十七日 物芽会...
高浜虚子 「五百五十句」
...夜になると燐光(りんこう)を発するツキヨダケというのも出る...
高村光太郎 「山の秋」
...お肉が出ると、ナイフとフオクで、さっさと全部小さく切りわけてしまって、それからナイフを捨て、フオクを右手に持ちかえ、その一きれ一きれをフオクに刺してゆっくり楽しそうに召し上がっていらっしゃる...
太宰治 「斜陽」
...湧(わ)き出る湯の量が多いから...
土田耕平 「狐に化された話」
...橋場総泉寺(はしばそうせんじ)の裏手から真崎(まっさき)へ出る溝川を思川(おもいがわ)...
永井荷風 「日和下駄」
...この女軽業師の親方のお角の前へ出ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...便所を出る時にもおいよさんの部屋は障子が一杯に明るくなつた儘である...
長塚節 「隣室の客」
......
仁科芳雄 「NIELS BOHR」
...物置の外へ出ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十二月八日(土曜)十二時半近く時政家の不幸に一寸顔出しをして座へ出る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...姫君は話すために出ることを承知しなかったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかし微笑うとそれがなおよく出るのだ...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...山や川原海端へ遊びに出る風があるか...
柳田国男 「年中行事覚書」
...無意味な母音が出るばかりで...
山本周五郎 「似而非物語」
...かくは勝家の討って出るを...
吉川英治 「新書太閤記」
...如何ようの態度に出るべきものでござろうか...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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