...大隅は、そこを出ると、三部屋ほど向うにある辻川博士の書斎の扉(ドア)を開いて、中に入った...
海野十三 「地球盗難」
...バラック建の逓信省(ていしんしょう)や農林省や中央会議所や印刷局やの前を通って又電車道に出ると同じくバラック建の大蔵省や内務省がある...
高浜虚子 「丸の内」
...すぐ前線に出るんですが」上海へ行ったら...
高見順 「いやな感じ」
...一階から五階までの間に群がっているたくさんの人の皮膚や口から出るいろいろのなまぬるいガスがここまで登りつめたのを...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...金はいくらでも出るようなことも言っていたようです...
徳田秋声 「挿話」
...僕が追ん出ることになった主な原因は...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...旅に出るのでございます」「なんにしても...
中里介山 「大菩薩峠」
...一針でも二針でも縫糸が先へ出るが常である...
夏目漱石 「虞美人草」
...そのあとへ出る私は一段と面白い話をするというようになっているが...
夏目漱石 「道楽と職業」
...それをいけば川沿ひの村に出るのでした...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...次週は「坊ちゃん」とヴァラエティだけに出る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...どこをおせばそんな音(ね)が出るのだ...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...駅の端のトンネルをくぐって西口へ出ると...
山之口貘 「池袋の店」
...お帰りになるんですか」「魚籃(びく)の中の魚だからな」「お帰りになるんですのね」「魚籃から出るわけにはいかない」と甲斐は云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...朱房(しゅぶさ)の鞭(むち)を手にして――伊吹の牧へよく乗りまわしに出るのだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...出る...
吉川英治 「随筆 新平家」
...船の出る所へ来ていなくっちゃいけませんぜ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...一隻ずつ沈没船の間を縫って出るのであるが...
和辻哲郎 「鎖国」
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