...将棊倒(しょうぎだおし)に凭(よ)せかけたような...
泉鏡花 「婦系図」
...そこの長椅子にグッタリと凭れたまま...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...居心地のいゝ会社の椅子に暫くモーニングの背(せな)を凭(もた)らせて...
薄田泣菫 「茶話」
...その上に厚い夜具に凭(もた)れて今じっと...
橘外男 「仁王門」
...マダム・シャリニは肱掛椅子の背にぐったりと頸(うなじ)を凭(よ)せて...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「麻酔剤」
...倒れないよう小銃を杖にして凭りかかるほかない...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...手を休めて手擦りに凭(もた)れながら...
徳田秋声 「足迹」
...』自分は電話臺に凭れたまゝ考へて居た...
徳田秋聲 「媒介者」
...上半身を凭(もた)れ加減に乗り出して...
野村胡堂 「悪人の娘」
...千種(ちぐさ)さんは何(ど)うじゃな――」先刻(さっき)から隅の安楽椅子(いす)に凭(もた)れて...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...椅子の背に頭を凭(もた)れさしたまゝ眠つてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...ゆき子はぐつたりと板壁に凭(もた)れて瞼(まぶた)を閉ぢた...
林芙美子 「浮雲」
...前景には人の頭――大きな顏が氷山の方に傾いてその上に凭(もた)れかゝつてゐる...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...肩にぐったり凭(もた)れかかって...
本庄陸男 「石狩川」
...毎日毎日モデル椅子にばかり凭りかゝつて...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...(凭掛りの椅子を示す...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...側へよって口をきいたことがあるだよ」幸山船長は舵輪に凭(もた)れかかり...
山本周五郎 「青べか物語」
...鞍の後輪へやや凭(もた)れぎみに横乗りして...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索