...この鋭さの前には凡兆と雖(いへど)も頭が上(あが)るかどうか...
芥川龍之介 「雑筆」
...大兄が同じく凡兆の句より悟入するも...
高濱虚子 「俳諧師」
...前掲の其角、凡兆、去来、尚白の四人は芭蕉の主な弟子で芭蕉とともにいずれも元禄(げんろく)時代、すなわち今からいうと二百余年前の人であったのでありますが、独り加賀の千代だけはずっと後世で今から百年あまり前の人であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...鶏の声も聞こゆる山桜 凡兆この句は人里遠い山に花見に行った時の句でありまして――山桜というと桜のある種類の名前だと解釈する人があるかも知れませぬが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...鷲の巣の樟の枯枝に日は入りぬ 凡兆凡兆という名前もかつて一度出たことがあります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...古寺の簀子(すのこ)も青く冬構(ふゆがまえ)凡兆古寺のことであるから何もかも古びているが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...殊(こと)に凡兆(ぼんちょう)に遡る...
高浜虚子 「俳句への道」
...灰打たたくうるめ一枚凡兆が...
太宰治 「天狗」
...凡兆は笑いを噛み殺しながら...
太宰治 「天狗」
...芭蕉も凡兆の弟子になったであろう...
太宰治 「天狗」
...ただもし凡兆型の人物ばかりが四人集まって連句を作ったとしたらその成績はどんなものであるかと想像してみれば...
寺田寅彦 「連句雑俎」
... 門前の小家(こいえ)もあそぶ冬至かな凡兆(ぼんちょう)冬至とは日の短き極端にして一陽来復の日なり...
正岡子規 「俳諧大要」
......
正岡子規 「俳諧大要」
... 禅寺の松の落葉や神無月(かんなづき)凡兆(ぼんちょう)この句を解する者曰(いわ)く...
正岡子規 「俳諧大要」
...凡兆の俳句緊密にして一字も動かすべからざる『猿蓑』を見て知るべく...
正岡子規 「俳諧大要」
...凡兆深くここに考ふる所ありしや必せり...
正岡子規 「俳諧大要」
...凡兆の句複雑というほどにはあらねど...
正岡子規 「俳人蕪村」
...凡兆の「古寺の簀の子も青し冬がまへ」という句があるが...
室生犀星 「庭をつくる人」
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