...そこには石のやうに黙した水の塊的(マツス)が凝然として澱んでゐるばかりだ...
有島武郎 「運命と人」
...凝然と立竦(すく)んでいた私達の眼の前には...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...唐招提寺の鑑真和上の坐像のやうな凝然とした静坐の像に対して此をじつと見てゐると...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...凝然として突っ立っていた...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...凝然と考えこんでいる...
林不忘 「安重根」
...いつまでも凝然としていたのでありました...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...耳にばかり手頼る彼等の癖として俯向き加減にして凝然とする...
長塚節 「太十と其犬」
...東野は凝然と立止りました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...瞳は凝然として微動もしません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...瞳は凝然として微動もしません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...例によって真名古が孤影凝然と坐っている...
久生十蘭 「魔都」
...孤影凝然と机に倚って...
久生十蘭 「魔都」
...白い灰をかぶった燠(おき)を見ながら彼は凝然としていた...
本庄陸男 「石狩川」
...はじめは驚きのあまり凝然としていたが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...彼は凝然と眼を据えた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...彼女は消えてしまった――物言わず凝然と...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...凝然と驚いて瞠って眺めた...
室生犀星 「庭をつくる人」
...凝然といつまでも立っていた...
吉川英治 「上杉謙信」
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