...やり始めたら凝る方で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...反歌小夜泣きに兒泣くすなはち垂乳根の母が乳房の凝るとかもいふ花崗岩といふものは譬へば石のなかの丈夫なり...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...よし此の地方(くに)が湿潤に過ぎるとしても、疲れたる我等が心のためには、柱は猶(なほ)、余りに乾いたものと感(おも)はれ、頭は重く、肩は凝るのだ...
中原中也 「在りし日の歌」
...碧りと凝るを見よ未了の縁に纏はれば生死に渡る誓だに塚も動けと泣くを聽け』…………………塚も動けと泣く聲に塚も動きて秋の風夜すがら吹いて曉の茫々として明にけり宵見し夢の迹見れば草茫々と明にけり――明治三十七年頃――...
夏目漱石 「鬼哭寺の一夜」
...「私には覚えがありますが、碁に凝る方には、徹夜もありがちの事ですね――でもそのために馬場の旦那が潔白と判れば、何が仕合せになるか判りません」佐吉はそう言うのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――お前があんまり尺八に凝るから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――あの兄妹はよくよく骨董に凝る人間が憎いようだから」平次は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...書画や茶道具に凝る親父を一番苦々しいと思っているのはこの男で」「それから」「もう一人は下女のお辰...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ひどく肩が凝るさうで時々私が揉みに參ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さつきに凝ることが深くなつて來ると...
林芙美子 「旅人」
...バクチウチが身なりに凝るのは仕事にかかっている証拠で...
久生十蘭 「復活祭」
...ひる終って咽喉は悪し、肩は凝るので、按摩をとる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...然し仕事のこと考へてるのは肩は凝るが苦しくはない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そしていくら長く仕事を続けましても決して肩が凝るナンテ事はありませんから...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...「お母さんはお化粧に凝る方なんだらう...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...常より物に凝るならい……いかにも怪しい体であッたが...
山田美妙 「武蔵野」
...「凝るというほどでもないが」と左近はしずかに答えた...
山本周五郎 「新潮記」
...利秀は武芸に凝るばかりでなく...
山本周五郎 「竹柏記」
便利!手書き漢字入力検索