...冷淡に出来上つた人間だつた...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...けれども衆議院の演壇に大敵と戦ふ後藤子爵には至極に冷淡に構へられるのである...
芥川龍之介 「僻見」
...餅(もち)は餅屋に任せて置くさ」黒川先生はさも冷淡に云いはなたれたが...
江戸川乱歩 「悪霊」
...して見るとこの二年のあいだに――と私は、二階の部屋部屋を歩き廻りはじめながら心に思った、私たちは前より賢明にも、冷淡にも、平静にもなっていないのだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...」編輯長は冷淡に会釈をして...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...それを波江は冷淡に打捨てて...
豊島与志雄 「女と帽子」
...蔦子はひどく冷淡になっているようだった...
豊島与志雄 「死の前後」
...彼は冷淡にしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...頗(すこぶ)る冷淡に構えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...決して悪い事はないからね――それでやって来たのさ」「御苦労様」と主人は冷淡に答えたが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...しかしこれを冷淡に考うれば...
新渡戸稲造 「自警録」
...人の考えはとかく冷淡にして働きに現れることは少ない...
新渡戸稲造 「自警録」
...冷淡にさえぎった...
久生十蘭 「あなたも私も」
...大臣がいらっしゃっても女御さんなどから冷淡にされてはこの家で立って行きようがないじゃないか」と令嬢は言っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...冷淡にお扱われになるために...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ひどく冷淡に握手をした...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...極めて冷淡に取扱っているかも知れぬ...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...だから冷淡になるのは気の毒であるのに冷淡になった...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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