...「おあつらへは?」と料理札を突きつけたまゝで冷淡に餘所見をして居る...
高濱虚子 「俳諧師」
...意地わるく冷淡に眺め渡して...
太宰治 「春の盗賊」
...冷淡にそう云いました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...そんな事があるものかと冷淡に看過するのは...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...お父さんやお母さんにすまないわ」すぐ「そうかい」と答えた津田は冷淡に「そんならそれでもいいよ」と付け足した...
夏目漱石 「明暗」
...寿美子の態度が次第に冷淡になって...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...たとえパリの女性がしばしば偽装し虚飾に酔い利己的に偏り媚態を尽くし冷淡に振舞うことがあるにしても...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...】分署長ははなはだ冷淡にコワリョーフを迎えると...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...いつも冷淡に回答しやりたりき...
福田英子 「妾の半生涯」
...が、こう冴えている時でも、昇の顔さえ見れば、不意にまた眼の中(うち)を曇らして、落着いて、冷淡になッて、しまう...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私には冷淡に、妻にはますます忸れ忸れしくなつてゐる...
二葉亭四迷 「嫉妬する夫の手記」
...またサン・トゥースタッシュはあの知らせを冷淡に受け取るどころではなく...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...「私はこんなにまで人から冷淡にされたことはこれまでないのだから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宮はじっと冷淡にしておいでになるのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「あやしいほどにも御冷淡になさるではありませんか」と言いながら女房がまた忠告を試みにはいって来た時に...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...霊魂をそれに対して冷淡にさせたり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...みやちゃん」「ずいぶん云うわね」おみやは冷淡に云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...と冷淡に答えた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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