...如何にも冷淡に澄みわたつてゐる...
芥川龍之介 「枯野抄」
...家族とか財産とか社会的地位とか云うことには自然と冷淡になっているのです...
芥川龍之介 「手紙」
...壁の上のウイル――べエトオフェンの肖像を冷淡にぼんやり眺め出した...
芥川龍之介 「葱」
...わたしの長靴の力は?王女 (冷淡に)ではもう一度アフリカへ行っていらっしゃい...
芥川龍之介 「三つの宝」
...「また來て頂戴よ」と繰り返すのを冷淡に聽き流して...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そうしてその小さな深みのない男の顏をわざと冷淡に眺めたりした...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...スクルージは例の通り皮肉に冷淡に云った...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...」侯爵はふり向いて冷淡に答えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「はあ」と主人が極めて冷淡に受ける...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...冷淡に)ありがとう...
久生十蘭 「喪服」
...いつも冷淡に回答しやりたりき...
福田英子 「妾の半生涯」
...宮はじっと冷淡にしておいでになるのを...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...」己は冷淡に答へた...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...味方に対してただ冷淡にするのみならず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ある者とは親しくまたある者とはやや冷淡に...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...冷淡にそっぽを向いた...
山本周五郎 「さぶ」
...冷淡に落ちついていたが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...切り出すと彼は熱情を鞘(さや)におさめてから冷淡に私に答えるのであった...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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