...冷淡にも寒い光景が再び思ひ出された...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ろくろく口もきかずに冷淡に構えているが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...という風な顔をしてとも子は冷淡にぶっきら棒に頷いた...
戸田豊子 「歩む」
...彼女は好んで冷淡に控え目にした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」彼女は冷淡に言って...
豊島与志雄 「聖女人像」
...」侯爵はふり向いて冷淡に答えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...と冷淡に言いながら...
豊田三郎 「リラの手紙」
...冷淡になりましたとの噂でござりまする」「益休(ますきゅう)が?」「玄白斎の弟子など...
直木三十五 「南国太平記」
...学生時代のように冷淡に骨の痛さを訴えるのが特徴などと言ってはおられぬ...
永井隆 「この子を残して」
...むしろ冷淡に近い受答えばかりしていた...
夏目漱石 「道草」
...寿美子の態度が次第に冷淡になって...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...女王はなんて冷淡になったのだろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...助けを必要としている若い女のひとにどうしても冷淡になれません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...時々情人らしくお扱いになった人たちに対しては独居をあそばすようになってからはかえって冷淡におなりになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...空虚で退屈な心の補いに恋をし始めたにすぎない相手があまりに冷淡に思い上がった態度をとっているのは場所柄にもふさわしくないことであると不快に思われる心から...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ひどく冷淡に握手をした...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...第三巻第二章では少し冷淡にあつかっている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「もういいだろう」と栄二はわざと冷淡に云った...
山本周五郎 「さぶ」
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