...冒険的な若い時には...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...おだやかな日にはかれらはその港を出て岸から冒険的な滑走をはじめ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...この最後の死闘が分けても冒険的なものであったこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...大抵面白い作品であることは事実であるが、その面白さ、その興味は、冒険的なもの、怪奇的なもの、感傷的なもの、頓知的なもの、其他勇壮も悲愴も悉く、偶然の機会にかかってるといってもよい...
豊島与志雄 「少年文学私見」
...すこぶる冒険的なところのある彼女は...
夏目漱石 「明暗」
...冒険的な気質さえ持って居りました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...かくてロンドンからシナにいたる冒険的な往復路は...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...冒険的な淵(ふち)へ飛び込んでゆける力が湧(わ)いて来る...
林芙美子 「浮雲」
...実は冒険的なタブロイド紙が一紙...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...何でも冒険的なものにとりつかれるたちだった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...隠居は、それからそれへと、闇太郎から、これまでの、冒険的な生活の、告白を聴きたがって、話の緒口(いとぐち)を、手繰(たぐ)り続けていたが、ふと、平馬の存在を思い出したように、「おお、そう申せば、平馬、その方、一松斎に別れて、自流を立てるという、決心をしたそうだが、まずさし当って、如何(いかが)いたすつもりだ?」平馬は、隠居の赧ら顔が、自分の方へ向けられたので、漸(ようや)くほっとして、険のある目元に、急に、諛(へ)つらいに似た、微笑さえ浮かべて、「実は、それにつき、日頃の御恩顧(ごおんこ)に甘えて、真直ぐに、御当家に拝趨(はいすう)いたした次第でござりますが――一松斎、年来の情誼(じょうぎ)を忘れ、某(それがし)を破門同様に扱いました限りは、拙者も意気地として、どうあっても、彼の一統を見返さねばなりませぬ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...そこでソンナような冒険的な苦心をした十人か十四五人の茶摘男が...
夢野久作 「狂人は笑う」
...前代の余勢でまだ剛宕(ごうとう)な精神や冒険的な精神が残っているが...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
...その衝動が最初に知識欲と結びついて冒険的な旅行に出で立たせたのは...
和辻哲郎 「鎖国」
...それらの人々は落ちついて土地を開拓するよりも何か冒険的なことをやりたがる連中であった...
和辻哲郎 「鎖国」
...ここに我々は当時の『征服者』の冒険的な性格をはっきりと看取し得るであろう...
和辻哲郎 「鎖国」
...彼らの冒険的な労苦は公共的な意義を獲得することなく闇から闇へと流れてしまった...
和辻哲郎 「鎖国」
...そういう冒険的な商人たちが...
和辻哲郎 「鎖国」
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