...凡ての事が円満に終を告げた...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...たとえば省線切符位の厚紙に改造することによって円満に目的を達し得られることに気がつき...
海野十三 「発明小僧」
...彼等は事件が円満に解決した満足で...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...大にして国でも円満に発達して行けないと思う...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...私がクローヂヤスどのと結婚したとは言っても、別段よそのお城へ行くわけでなし、今までどおりに、やっぱりハムレットの実母として、一緒に暮して行く筈(はず)ですし、また、現在の王も、もともと他人ではなし、ハムレットとあんなに仲のよかった叔父上なのですから、ハムレットさえこの頃のひがんだ気持を、ちょっと持ち直してくれたら、すべてが円満に、おだやかに行くものと、私は思います...
太宰治 「新ハムレット」
...円満に話をして来たと云っただけで委(くわ)しいことは云わず...
谷崎潤一郎 「細雪」
...至極円満に治まつてゐるのだが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...手段が正しくなくては憲政を円満に発達せしむることが出来ない...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...二人で円満にあの子を可愛がるんだね...
豊島与志雄 「子を奪う」
...ここで表面上は極めて円満に成立したのだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...皆円満にくらしている...
夏目漱石 「野分」
...六十になったら円満にこの家業もやめると...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...事件を円満に解決する便宜があると思うからです」「それはもういくどもうかがいました...
久生十蘭 「だいこん」
...夫の智徳円満にして教訓することならば固より之に従い...
福沢諭吉 「女大学評論」
...お父さんの上向いた表情は、いかにも円満に、いかにも安らかに見えました...
牧野信一 「お父さんのお寝坊」
...一人の妻と円満に家庭を持っているということで院は御遠慮になるだろうか」こうもお言いになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...次第に意識を円満にやわらげてゆくようにした...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...いかにも円満に見えた...
吉川英治 「新書太閤記」
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