...つまり典型的な「京都人」なのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...取り分け今宵の桔梗の方は、その奉書紙(ほうしょがみ)のような白い頬に三分の酔いを発しているのが、典型的な、やゝ固過(かたす)ぎる面立(おもだ)ちに、云うに云われない婀娜(あだ)っぽさを添えているのであるが、それにしても、若し河内介がこう云う場面をそっと隙間(すきま)から覗(のぞ)いたとしたら、どんな気持がしたことであろうか...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...その結果を図示してみるとそれらの角度の統計的分布は明瞭(めいりょう)に典型的な誤差曲線を示している...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...猿蟹合戦(さるかにかっせん)より忠臣蔵に至るあらゆる仇打(あだう)ち物語に典型的な型式を具えている...
寺田寅彦 「山中常盤双紙」
...この引用が古典的な乃至典型的な公式として役立っているということだ...
戸坂潤 「科学的精神とは何か」
...相澤半之丞は典型的な用人ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...典型的な安やくざですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...典型的な番頭ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伜の彌吉は二十七八の典型的な若旦那で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...典型的な娼婦型の大年増です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...典型的な封建時代の婦人...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...琴子の耳は耳輪の上部が折れ曲っているモーレル氏型耳の典型的なやつで...
久生十蘭 「ハムレット」
...がっちりした典型的な労働者が一張羅(いっちょうら)を着ている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...おきなわやまとぐちの典型的なもので...
山之口貘 「おきなわやまとぐち」
...あれこそ男として典型的な美男ですよ...
山本周五郎 「半之助祝言」
...典型的な支那婦人の都雅(とが)な美しさが匂いのように流れて来るのであった...
横光利一 「上海」
...典型的な孤行独歩だった...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...幸運なことにそれは典型的な嵐にまでは発達しなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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