...すでに公平無私なれば...
井上円了 「おばけの正体」
...飽まで公平無私なる可く...
高木敏雄 「比較神話学」
...社会科学は科学である以上無論公平無私な態度と純粋な――主観的情意から純粋な――理論構成とに従わなければならないが...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...人々――この公平無私なる人間性――に向って示しつつある「面貌」(Aspekt)に一致するような...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...それが初めて公平無私な去私則天的な客観性を有っているからなのだ...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...ドイツ人はその公平無私なる愛のうちに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...年齢と情熱の死滅とのみがもたらしてくれる公平無私な心境には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...黄金のメダルと共に錆(さび)くれ銭をも並べる公平無私な大書棚(おおしょだな)のうちに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...観察の公平無私ならんことを希うのあまり...
永井荷風 「申訳」
...公平無私な官吏(かんり)や苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)を事とせぬ政治家の皆無(かいむ)だった当時のこととて...
中島敦 「弟子」
...しかるに現今我が国の状態たるや、人民皆不同等なる、専制の政体を厭忌(えんき)し、公平無私なる、立憲の政体を希望し、新紙上に掲載し、あるいは演説にあるいは政府に請願して、日々専制政治の不可にして、日本人民に適せざる事を注告(ちゅうこく)し、早く立憲の政体を立て、人民をして政(まつりごと)に参せしめざる時は、憂国の余情溢(あふ)れて、如何(いか)なる挙動なきにしも非ずと、種々当路者に向かって忠告するも、馬耳東風(はじとうふう)たる而已(のみ)ならず憂国の志士(しし)仁人(じんじん)が、誤って法網(ほうもう)に触(ふ)れしを、無情にも長く獄窓に坤吟(しんぎん)せしむる等、現政府の人民に対し、抑圧なる挙動は、実に枚挙(まいきょ)に遑(いとま)あらず...
福田英子 「妾の半生涯」
...いかにも公平無私な容貌の判官を私は...
牧野信一 「毒気」
...これよりもっと公平無私な愛の記述にもどろうと思う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...公平無私な青空のみであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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