...荒海を切って影を顕(あらわ)すのは暴風雨(あらし)の折から...
泉鏡花 「海神別荘」
...道芝(みちしば)の上(うへ)吹(ふ)く風よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...ああ火星人!火星人が、月世界の上で二名の日本人を捕虜にしたといっているが、そうすると、その日本人というのは、風間三郎少年と、その仲よしの木曾九万一少年とのことではあるまいか...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...オイチニの薬売りになつて手風琴をならして歩いた...
武田麟太郎 「反逆の呂律」
...・新菊もほうれん草も咲くままに・草が芽ぶいて来てくれて悪友善友・枇杷が枯れて枇杷が生えてひとりぐらしも・いちにちすわつて風のながれるを・暮れるとすこし肌寒いさくらほろほろ・椿を垣にして咲かせて金持らしく庵中無一物酔うて戻つてさて寝るばかり四月十三日好晴...
種田山頭火 「其中日記」
...兎も角さういふ風に日本文化といふものが出來上つたと...
内藤湖南 「日本文化とは何ぞや(其二)」
...風呂屋の番頭さえ気のつかない事を...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...現代ではもう西洋風の科学的な考え方が一部の国民の頭の中には根強く行きわたったので...
中谷宇吉郎 「語呂の論理」
...風呂に這入る暇もなく停車場行です...
林芙美子 「シベリヤの三等列車」
...やつれながらも尚匂つてゐるのを香にこげたといふ風にいつたのだと解くものがあるかも知れないがさう迄考へなくてもよからう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...豫備の客間と寢室は古風な桃花心木(マホガニイ)と臙膩色(えんじいろ)の家具類で...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...けれども彼はそんなことに少しも同情などは要らないと云つた風に見えた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...美夏の風邪は癒(なお)り難いのよ...
森本薫 「華々しき一族」
...特殊な形をした藁の工作物を載せておく風(ふう)が今もまだ見られる...
柳田国男 「海上の道」
...これは風雅の選択が厳峻を極めて...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...さしずめ今なら総評幹部の大物にもなれそうな風貌とその頃のインテリジェンスの代表格といった所がよく出ている...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...筑紫のくさわけでもあり徹底した防人(さきもり)精神のうえにその家風も弓矢も伝承してきた菊池家だった...
吉川英治 「私本太平記」
...みじんもそんな風流気は見えず...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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