...風はないけれども月の白さでひどく冷え込んだような晩だった...
有島武郎 「或る女」
...一夜の暴風雪に家々の軒のまったく塞(ふさが)った様(さま)も見た...
石川啄木 「弓町より」
...きるものゝみじかきもいやしきものゝ古風也)秋山の女みなかくの如(ごと)し...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...それにつけても佐々木の家臣の姫君をおもらいなされて抜関斎の下風にお立ちなさるところを...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...ちょうど私がその鉄砲風呂の方を振り返ったとき...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...いつも川に近い故郷の静かな野を頭に描いてそこにのみかれのまことの恋があるといふ風に思つた...
田山録弥 「路傍の小草」
...顔だけでなく体中が空気の抜けた風船のような感じだつた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...斯ういふ風なのは加上説であるといふ...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...その生まれた国の風土によって支配されているのである...
中谷宇吉郎 「風土と伝統」
...悉(こと/″\)く寒(さむ)い風(かぜ)に吹(ふ)かれて...
夏目漱石 「門」
...江戸の風物は一番嬉しいときですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...広い芋の葉が風をうけて...
火野葦平 「糞尿譚」
...これは私が工風(くふう)したので深さ二寸位なブリキ製のバケツのようなものへグルグル廻る柄をつけて柄の先を長い棒へ通して誰にでも下から天井へ届くようにしたのです...
村井弦斎 「食道楽」
...鉄風 (諏訪に話す機会を与えずに)実は……なんだ...
森本薫 「華々しき一族」
...作風からすると本郷の窯と兄弟である...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...「北風が吹くと寒いですからね」「…………」「実は校川さんが非常に事を急ぎだした」大助は坐り直して云った...
山本周五郎 「新潮記」
...たしか荷風氏が数年前に発表された「残冬雑記」の中にも...
吉井勇 「青春回顧」
...まず自分流の気分を醸(かも)そうとするらしい剛毅な風を見せた...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索