...寡人は楽欲に克つた其の為に...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...たとえどれほどの気強さを持っても打ち克つことの出来ない愛に苦しめられている母親をその上まだ鞭打つなどという事は出来ません...
伊藤野枝 「成長が生んだ私の恋愛破綻」
...よろづ己れに克つ能はず...
大町桂月 「獨笑記」
...死に打ち克つ勇気を」彼に恵まれんことを望んだ...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...今日はアルコールの誘惑に打ち克つことが出来た...
種田山頭火 「其中日記」
...それはぢき打克つて進むことが出来るから撓(たゆ)まずにやる...
田山録弥 「小説新論」
...またある一人は数万人に打ち克つ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...しかして後に人に克つべし...
新渡戸稲造 「自警録」
...己れに克つこと能(あた)わずして世界に勝つことは...
新渡戸稲造 「自警録」
...悪魔の誘惑に打ち克つことが出来るかどうか――それは作者のかれこれ言うべき筋合いではない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ある者等は自己に克つ...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...多作多難に容易に打ち克つことは敵はぬのではなからうか...
牧野信一 「浪曼的月評」
...最も人道的な文明的な人民の間ですら時に他のあらゆる感情に打克つところの自己保存の大法則に帰しないのは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...子孫を持つという義務に打克つように思われる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...しかもなお表面上最も強力な障害にも打克つ人口原理の力を十分示すに足る増加である...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...己に克つといふことが微塵程もない...
森鴎外 「半日」
...正しく克つてきた生命には...
吉川英治 「折々の記」
...「心的の緊張は肉体の病に打ち克つものである」(同上第五)...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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