...世間は春廼舎をのみ嘖々(さくさく)して二葉亭の存在を少しも認めなかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...晩年余りに感服しなくなってからもなお修辞上の精妙を嘖々(さくさく)し...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...それにさくさくと...
海野十三 「恐竜島」
...さくさくと歯切れのいいその葉と...
薄田泣菫 「独楽園」
...この一篇が忽ち漱石氏の名を文壇に嘖々(さくさく)たらしめた事は世人の記憶に新たなる所である...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...・松風のゆきたいところへゆく・洗へばよう肥えとるサカナ・松風すゞしく人も食べ馬も食べ・遍路さみしくさくらさいて・さくらさくらさくさくらちるさくら□いちにち働らいた塵をあつめてゐる(市役所風景)鈴(ベル)がなるよう働らいた今日のをはりの此宿はよい...
種田山頭火 「行乞記」
...足の下には雪がさくさくと音を立てた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...此方(こち)では鎌の音※々(さくさく)...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...或は浅草蔵前(あさくさくらまへ)の電燈会社と駒形堂(こまがただう)の如き...
永井荷風 「水 附渡船」
...伯父が文名嘖々(さくさく)たる大家ででもあったなら...
中島敦 「斗南先生」
...のみならずこの不景気じゃ仕様がない」と云って誠吾はさくさく飯を掻(か)き込んでいた...
夏目漱石 「それから」
...すでに文名嘖々(さくさく)たるものがあるのに...
野村胡堂 「胡堂百話」
...そのさくさくといふリズムはかなりゆるやかである...
橋本多佳子 「麦刈」
...さくさくした足どりで食堂へ這入(はい)つて来るなり...
林芙美子 「浮雲」
...さくさくと砂をきしませて走つて来た...
林芙美子 「浮雲」
...さくさくと草刈る音におどろいた...
本庄陸男 「石狩川」
...機嫌をなおして達の持って来たリンゴのさくさく舌ざわりのいいのを喜んで...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...揚子江(ようすこう)の“三覇(さんぱ)”一荘(そう)に会すること潯陽江頭(じんようこうとう)夜(よる)客を送る楓葉(ふうよう)荻花(てきか)秋(あき)索々(さくさく)――これは白楽天(はくらくてん)の詩「琵琶行(びわこう)」のはじめの句だが...
吉川英治 「新・水滸伝」
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