...青光の鎌の刃にさくさくと...
上里春生 「サガニー耕地より」
...晩年余りに感服しなくなってからもなお修辞上の精妙を嘖々(さくさく)し...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...きめの細かい肉は歯ざわりがさくさくとして...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...さくさくと歯触りの軽さにつれて...
薄田泣菫 「独楽園」
...けだしその流行の波濤に漂はさるるに際しては読者の趣味概ね泛として定まるところなく批判の能力に乏しくして半銭の価値なきものも※々(さくさく)して世人の賞粲(しようさん)に上る...
津田左右吉 「史論の流行」
...さくさくと鎌(かま)の音聞こゆ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...七馬は、霜柱を、さくさく砕いて、白い鼻煙を、長く吹いていた...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...のみならずこの不景気じゃ仕様がない」と云って誠吾はさくさく飯を掻(か)き込んでいた...
夏目漱石 「それから」
...富岡も林檎をさくさくと噛つてゐる...
林芙美子 「浮雲」
...名声嘖々(さくさく)たるよりして...
穂積陳重 「法窓夜話」
...六八 筆記せざる聴講生ブラックストーン(Blackstone)が英国空前の大法律家と称せられてその名声嘖々(さくさく)たりし当時の事であるが...
穂積陳重 「法窓夜話」
...一度読みたるものは嘖々(さくさく)その美を嘆賞し...
穂積陳重 「法窓夜話」
...機嫌をなおして達の持って来たリンゴのさくさく舌ざわりのいいのを喜んで...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...葬于淺草光照院(あさくさくわうせうゐんにはうむる)」と...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...天下に嘖々(さくさく)たる若林博士が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...優しの素足にさくさくと雪を蹴りつつ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...揚子江(ようすこう)の“三覇(さんぱ)”一荘(そう)に会すること潯陽江頭(じんようこうとう)夜(よる)客を送る楓葉(ふうよう)荻花(てきか)秋(あき)索々(さくさく)――これは白楽天(はくらくてん)の詩「琵琶行(びわこう)」のはじめの句だが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...潯陽江頭(じんようこうとう)夜(よる)客を送れば楓葉(ふうよう)荻花(てきか)秋(あき)索々(さくさく)たり主人は馬より下り 客は船にあり酒をあげて飲まんとするに管絃(かんげん)なし酔うて歓(かん)をなさず惨(さん)として将(まさ)に別れんとす別るるとき茫々(ぼうぼう)江(こう)は月を浸(ひた)せり忽ち聞く水上琵琶の声「……ああ」宋江は...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??