...先を争って、待合室の木のベンチに、腰をかける...
芥川龍之介 「父」
...先を争って屋敷の外へ...
芥川龍之介 「偸盗」
...先を争って上陸する...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...先を争ってお菓子のある方へ跳び込んで行く...
谷崎潤一郎 「少年」
...先を争って産卵にやってくる...
豊島与志雄 「故郷」
...一時に先を争って出て来るかのようだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...疲れもせず我先きにと先を争っている喧騒な優越人種に逢わぬことである...
永井荷風 「放水路」
...アシ君が先を争って立ちあがる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...騒然(どやどや)と先を争って...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...人々は先を争って都心から逃避した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...先を争って帽子をとって頭をさげた...
水上滝太郎 「大人の眼と子供の眼」
...先を争って天幕(テント)を張(は)りまわすと...
夢野久作 「狂人は笑う」
...先を争って舷側に馳け付けた...
夢野久作 「爆弾太平記」
...支那商人が先を争って安全な共同租界へ逃げ込んだ...
横光利一 「上海」
...先を争って城外へ突出し...
吉川英治 「三国志」
...陣々、柵(さく)という柵、門という門から、旗もけむり、馬もいななき、あたかも堰(せき)を切って出た幾条(いくすじ)もの奔流の如く、全魏軍、先を争って、五丈原へ馳けた...
吉川英治 「三国志」
...先を争ってまた石段を上っていた...
吉川英治 「私本太平記」
...岡島八十右衛門(やそえもん)と先を争って...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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