...彼は兇暴な性格で、怒ったら手がつけられない...
...あの犬は兇暴で、近づくと噛みついてくるから気をつけて...
...警察は兇暴な犯罪者を追っている...
...兇暴な嵐が襲ってきた...
...彼女は飼っている猫を兇暴にしてしまった...
...世にも憎むべき兇暴なる人間と見られてゐる無政府主義者と...
石川啄木 「所謂今度の事」
...兇暴な打撃はなお二度までも繰り返された...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...しかしわたしはその日は一日じゅうわが家の前で人間が戦争するもがきと兇暴と殺戮とを目撃したことによって感情を刺戟(しげき)され苛(さいな)まれたように感じた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...いかにも、兇暴の相である...
太宰治 「春の盗賊」
...牛性兇暴にして加徒力(カトリック)教の洗礼を拒否し...
谷譲次 「踊る地平線」
...ああ見よや!若し無慙なるアレースの斯かる兇暴捨ておかば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...兇暴性を帯びた色きちがいかなんぞと勘違いをしていないものはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...ドストエフスキイの「死の家の記録」にでてくる兇暴無類の囚人ガアジンという男もかくやと思われるようなやつで...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...半沢伝次の兇暴さがあったら...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...兇暴の行いがあったと伝えられる...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...掠奪と放火をこの世の生甲斐にしている無智兇暴な外国人の傭兵の寄せ集めで...
久生十蘭 「海難記」
...私たち日本人がすべてこういう兇暴な本性をもっているとはおもわないでください! と...
宮本百合子 「明日の知性」
...自分のなかに悪い兇暴なもののあるのを知った...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...然るに、そのような表面的に冷静な性格が、一朝にして心理遺伝の暗示によって、撃破、顛覆(てんぷく)されてしまいますと、今まで内部に潜み流れておりました大陸民族式の、想像も及ばない執拗深刻、且(かつ)、兇暴残忍な血が、驀然(まっしぐら)に表面へ躍り出して、摩訶(まか)不思議な大活躍を演ずる事に相成ましたので、つまり只今から御紹介致します空前絶後的な怪事件の真相と申しますのは、要するにこの少年の鼻の穴の中に隠れておりました蒙古人種(モンゴリア)系統の心理遺伝が、一時に暴れ出したものと、お考え下されば宜しいので御座います...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...山男の兇暴さを思わせます...
吉川英治 「江戸三国志」
...粗野で兇暴で荒削りな――土豪の家長として睨みも押しもきく骨太い性格の中に...
吉川英治 「新書太閤記」
...残ったのは兇暴な殺気だけだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...たれよりも兇暴な生命(いのち)知らずの本質をあらわし...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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