...』愛する魂――むろん相互愛に充たされたる夫婦は...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...自分に対して充分の観察と注意とを怠っていないのを感じていた...
有島武郎 「或る女」
...絵かきになるためには充分すぎるほどなのだが...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...この悲しむべき無智は充分に表はされてゐた...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...息も繼げぬ急調とに充ちてゐる...
薄田泣菫 「喜光寺」
...更に一般に文化をその批判の対象として生の普遍的自覚にまで自らを拡充した...
田辺元 「メメント モリ」
...悲しみに充たされた心臟の下に長い間はいっていたにもかかわらず...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...たとい一合の水を注ぐともこの深さを充(み)たすには足らぬ...
夏目漱石 「草枕」
...けれども慈愛に充(み)ちた親としての父を僕に紹介する時には...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...もし五円札がなかったらどうしよう」健三の紙入がそれだけの実質で始終充たされていない事はその所有主の彼に知れているばかりで...
夏目漱石 「道草」
...そのデッサンだけでもう充分(じゅうぶん)に味(あじわ)ったように思いながら...
堀辰雄 「美しい村」
...私のこの夢が実現されるやうに充分御養生なすつて下さいね...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...重々しく充実した体にちょいと可愛くサロン前かけをつけて...
「朝の風」
...買物不足分を補充して三時すぎから六時までゆっくりと話し...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...休之助たち三人は充分に身支度をしていた...
山本周五郎 「風流太平記」
...それを充分噛み分ける経験はなかった...
吉川英治 「剣難女難」
...彼は充分に疑っていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...金蓮は耳もとを充血させて...
吉川英治 「新・水滸伝」
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