...然れどもこの餓を充すべき書籍雑誌に乏しきを如何(いかん)...
芥川龍之介 「上海游記」
...充分に膽力の鍛練も出來ようが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...しかし願は必ず充たさるる時が来るのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...この際は充分にお前自身の思う通りやってもらわんければ埒(らち)が明かん...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...一声負けたところで、利分は充分...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...またそんな夫婦離れ離れの食事なぞは結婚以来もう充分に慣れ切っていることであったから...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...おかみさんを通してレムを懲戒する目的を充分以上に達したわけだから...
谷譲次 「踊る地平線」
...コロボックル美術(びじゆつ)の標本(ひようほん)たるの價値(かちよく)充分なりと云ふべし...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...彼は量のあるよい聲でヨサコイと外に彼の自作といふ色々の歌を歌つて充分に土佐の氣分を味はせてくれた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...そういう目下の需要を充すためにこそ...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...もし彼らに充分な衣食住を与えたら...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...ふところ一杯に五色のテープを充満して高楼の屋上から...
牧野信一 「緑の軍港」
...何となし充実した幸福な気持になって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...充分に洗滌と消毒とを施されるあいだ私は敷布を掴んだ手のひらに汗をかいて...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...心の底には充分みれんがあったので...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...「人数はまわりに置け」――お側はこれだけで充分です...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...充血した眼をにぶく開いて...
吉川英治 「親鸞」
...充分効果的だった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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