...」と空気自発器に薬品を補充して再びそこを発足した...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...何か重味のある兇器で使いようによっては充分こうなる...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...一時は顔を充血させていた憤激も引いて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...先づ充分に間に合ふが...
丘浅次郎 「固形の論理」
...もちろんあの少年の写真一枚だけで充分なのであった...
橘外男 「逗子物語」
...かれは希望に充(みた)されて通った熊谷街道と...
田山花袋 「田舎教師」
...渡辺君の話には実感と誠意が充分に籠っていたからとても嗤うどころの話ではないが...
辻潤 「ふもれすく」
...この対立の検討はまだジャーナリズム自身によって充分意識的に行なわれなかったようである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...――処でこういう要求を充たすものが...
戸坂潤 「読書法」
...屹度體躯もそれに伴つて充分發達してゐるだらうと思つたのに...
中島敦 「環礁」
...石沢左仲の癇癪(かんしゃく)を封ずるに充分でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...声の爽やかさにも充分過ぎるほど匂って居たのです...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...あなたの龍二が居れば充分だから...
牧野信一 「或る日の運動」
...かつ伏蔵もとより地下に限らず沼沢中に存するも多き故竜を以て地下また水中の伏蔵主とししたがって財宝充満金玉荘厳せる竜宮が地下と水中にありとしたのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...充分に逃げ腰を張つて...
三好達治 「測量船拾遺」
...尋常一様の闇黒でない事を充分に御推察になった事と信じます...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...弓を構えて、矢を打ち番えて、引き絞って、的に中(あた)った音を聞いてから、静かに息を抜くまでの刹那刹那に、言い知れぬ崇高な精神の緊張が、全身に均衡を取って、充実して、正しい、美しい、かつ無限の高速度をもった霊的リズムの裡に、変化し推移して行く事を、自分自身に感ずるであろう...
夢野久作 「能ぎらい/能好き/能という名前」
...空から自分の拳(こぶし)へ呼びもどせる確信は充分にあった...
吉川英治 「御鷹」
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