...鈍重な食物で胃腸を充たした時に必ず随伴する...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...ただそれだけでも我々の平生持つてゐた心の平和を搖がすに充分なんだからなあ...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...屹度(きっと)々々それを読んだ人たちはあの物ぐるほしい程に充実しきつた真実...
伊藤野枝 「最近の感想」
...欝屈したものに充ちあふれていたためかも知れない...
梅崎春生 「狂い凧」
...しかし桂子の次のような甘い言葉の数々が、充分、私のそうした疑念を打消したのだった...
田中英光 「野狐」
...必ずしも目立たしい程充分に展開されてはいないように見える...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...この点自信に充ちた自然科学者や惰性の大きな歴史家とは少し別である...
戸坂潤 「最近日本の科学論」
...時間は充分にあり...
豊島与志雄 「今日の条件」
...殊に外國車の如き基礎も充分固まつた實力のある會社のダンピングを防ぐ意味に於て有効ではあるが...
豊田喜一郎 「國産自動車と價格の問題」
...充実した仕事をやりてえと思っているところだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...まことに不備なものであることを二人共充分承知して...
中村研一 「「絵画の見かた」あとがき」
...実に此の遊女に依つて充たした処のものであつたのかと思はざるを得ない事は彼の心を止めどなく傷つけ...
長與善郎 「青銅の基督」
...全身その理想に充(み)ち満(み)ち...
新渡戸稲造 「自警録」
...下だけ充分やらせる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...今日ほど先生の姿が真剣な輝きに充ちてゐるのを見た験しがない...
牧野信一 「山彦の街」
...一層深い信頼に充たされていていい状態でうれしゅうございます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...少し手数はかかりますけれども玉子焼鍋なら大概な家にありますから不充分ながらも西洋菓子が出来るとすると誰でも家へ帰って直(す)ぐに試してみましょう...
村井弦斎 「食道楽」
...家康は、もちろん、充分、和談の肚(はら)も持っていたが、この内部情勢を見ると、にわかに、丹羽長秀の密使にたいして、「和睦(わぼく)の意志はない」と拒絶した...
吉川英治 「新書太閤記」
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