...不斷の充實と緊張とを與へない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...こういう手合いには充分慣れ切っていることであったから...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...其の悉くを一擲して創作の費用に充てようと云うのです...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...あの茫漠(ぼうばく)たるアジア大陸の荒野の上を次第に南に向かって進んでいるという感じがかなりまで強く打ちだされていることは充分に認められる...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...こんな些細(ささい)な事でも自分の異国的情調を高めるに充分であった...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...それで充分なのである...
戸坂潤 「科学方法論」
...火葬場へは自分一人が行けば充分だと言い...
豊島与志雄 「絶縁体」
...」一人あれば充分ではないか...
豊島与志雄 「どぶろく幻想」
...夜の明りは二人の顔を照らすには余り不充分であった...
夏目漱石 「それから」
...キュルペの批評して居る樣にヴントに於いては意識内容と心的働きとの概念が充分發達して居ない...
増田惟茂 「知的作用と感情と」
...国民全般に俺達の考えを充分に植えつけ戦争に反対させる事が出来なかった...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...充たされないものかと商量したりする程の...
森鴎外 「雁」
...婆さん早いとこ一本つけてあげて呉んな」「いや酒は充分です...
山本周五郎 「おれの女房」
...睡眠不足で充血しているのか...
夢野久作 「暗黒公使」
...――倉庫材木充満す...
横光利一 「上海」
...戦(いくさ)はもうこの中国へ来てから充分に体験ずみである...
吉川英治 「新書太閤記」
...充分に探ってみた上でなければわからぬが……」「しかし耳よりなことじゃ...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...ただその熱心な話しぶりには充分に好意が持てた...
蘭郁二郎 「植物人間」
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