...悪くなった白ワインを豊かにし元に戻すのはワイン精製者と呼ばれる人たち全部の仕事である...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...驚天動地お話は元に戻って...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...北川刑事が、お上(かみ)の威力を借りず、少しも相手に感づかせぬ穏和な方法によって、「お父つぁん」という人物の正体をつきとめ、ある島に行われていた想像を絶した犯罪事件を探り出したのは、それから更に十数日(じつ)の後であったが、それはお話が進むに従って、自然読者に分って来ることだから、ここでは、警察の方でも、こうして、特志(とくし)なる一刑事の苦心によって、曲馬団の方面から探偵の歩を進めていたことを読者にお知らせするに止め、北川刑事の探偵談はこれで打切り、話を元に戻して、諸戸と私との其後の行動を書き続けることにする...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...根元には斧の痕やキツツキの突っついたしるしがあった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その手元には出納の賭札(ブウルポア)が手ぎわよく積まれてある...
谷譲次 「踊る地平線」
...陛下も手元に取り戻せると満足なさることだろう...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...締りのない口元に皺(しわ)を寄せて笑った...
徳田秋声 「新世帯」
...加世子も口元ににっこりして...
徳田秋声 「縮図」
...「ざまあ見ろ」揚々としてその竿を手元に繰り込んで来ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...枕元に坐っていればいるほど...
夏目漱石 「行人」
...口惜しいが、これは若くなかつたやうで」「三度目は?」「明神下のこの路地の入口ですよ」「フーム、お膝元にも、そんな化け物は居たのか」「その上、こいつは化物の方でも大眞打で、横から這出して、あつしの腰へ抱きつくと、――兄さん逢ひ度かつた――と來た」「それは若かつたか」「お膝元の路地も太田道灌で、年もきりやうもわからないが、何しろ、ヤハヤハと絡(から)みついて、鼻聲で囁いて、いや、その惱ましいといふことは」「髮は?」「大一番の島田」「大一番の島田は變だな」「兎も角、なよ/\としなだれ掛かるから、少し氣味が惡くなつて、――おい人違ひだよ、――と突つ放して、此處へ飛込みましたがね、一と晩に若い女三人に獅噛みつかれたのは、あつしも生れて始めてですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...手元にあってもなくても構わない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...私は殆んど病人の枕元に附きっきりでいた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...胴元に戦いをふっかけて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...句稿は六月に至り私の手元に戻された...
前田普羅 「普羅句集」
...それが第二のアテ外れになったのである取次小売店が横暴と呼ばれた事前記の如く円本予約の取次店が証拠金を出版元に払込まない口実は...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...第三の精霊はかおを手でおおうたままシリンクスの足元につっぷして居る...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...逝(ゆ)く良人の枕元に...
吉川英治 「日本名婦伝」
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