...漁史は、手応の案外強きに呆れ、多少危懼せざるに非ざれども、手繰るに従いて、徐々(しずしず)相近づくにぞ、手を濡らしつつ、風強き日の、十枚紙鳶(だこ)など手繰る如く、漸く引き寄す...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...素直に夫婦に従いて...
泉鏡花 「活人形」
...年を経るに従いていよいよ貴からんことこの酒のごとくならん...
泉鏡花 「婦系図」
...問いを発する人があらかじめ方法を定めおける応答の方法に従いて...
井上円了 「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」
...悦んで従いて参りました...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...恰度ジョホールへ帰ろうとしている伯父に従いて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...お幸ちやんもその後を従いて外へ出た...
田中貢太郎 「蛾」
...譲はそれを無意識に渡しながら女の後からふらふらと従いて行つた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...小藤次は、益満の人間と、手並とを、人の噂に聞いてはいたが、その突飛な振舞を、何んと考えていいか、判断がつかぬし、その人を馬鹿にした、益満の後方から、従いて行く、自分のことを考えると、一体何う処置していいのか、判らなくなってきた...
直木三十五 「南国太平記」
...しからば仰せに従いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...男 (従いて笑ひながら)本当に...
中原中也 「夢」
...警官の後ろから従いて帰ったゲーム取りは...
橋本五郎 「撞球室の七人」
...前になり後になり迷ひ乍ら従いてくるのであつた...
原民喜 「廃墟から」
...ただ天理に従いて存分に事をなすべしとは申しながら...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...固く政府の約束を守りその法に従いて保護を受くることなり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...現に余輩学問の法も今日の路に従いて可ならんか...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...照子は聞き取れなかつたと見へて従いて来ない...
牧野信一 「妄想患者」
...しばらく友の言(こと)に従いて...
森鴎外 「舞姫」
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