...不純な動機から來る混入物の醜さを償ふに足ることを希望するばかりだ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...これを償ふに足る愛があるかどうかさへ頗る疑はしいのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...「それでどういへば無責任にならないです?」「自分でその罪を償ふのだ...
泉鏡花 「海城発電」
...まるで此の不潔な必要を償ふように...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その不満も大抵は僅かばかりの小遣で償ふことが出来るのであつた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...やがてそれ等のすべてを償ふべき将来がはつきり自分だけには見えてゐた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...彼のためにすべてを償ふに十分です...
鈴木三重吉 「勇士ウ※[#小書き片仮名ヲ]ルター(実話)」
...また償ふ事の出来ない損失といはなければならぬ...
薄田泣菫 「茶話」
...鳥羽は私財の全部を提供することになつたがそれでも全額を償ふには足りなかつた...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...わが同胞を屠りたる汝は彼の落命を償ふべきぞ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...』110 屍を償ふべきプリアモスの贈遺――これなくばアキリュウスの面目立たず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...之を償ふて餘りあるのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...之を償ふて余りあるのみならず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...「金色夜叉の真相」と云ふ書はこの損害を償ふために病中に執筆されたものです...
永井壮吉 「出版屋惣まくり」
...以上の三つの事に於ける失敗を償ふというわけにはいかないが...
平田禿木 「趣味としての読書」
...人間以上の高いところにそれを償ふべき力と癒すべき慰藉を求めさすやうにしてお上げなさいまし...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...どうかかうかその月費したものを償ふだけの金が手に入ると...
水野仙子 「神樂阪の半襟」
...棠軒は債を償ふことを得た...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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